高須:まあ弟子といっても、ぼくより年上の先生なんだけどね(笑い)。
──韓国の美容整形はすごく一般的な存在になっている一方で、トラブルも多いと聞きますよね。
高須:たしかに多いね。やっぱり韓国は技術的にまだまだなお医者さんが多いっていうことなんだろうけど、手術に失敗するっていうことも珍しくない。最近はそういう整形手術に失敗した患者さんだけを診る修復専門のお医者さんも増えてきてるよ。美容整形はどんどん新しい技術も出てくるし、流行りっていうものもあるから、勉強しなくちゃならないことが多いんだけど、修復専門なら新しい技術をそんなに勉強しなくても、職人みたいにそればっかりやって商売ができるんだよ。もともと耳鼻科の先生だった人が、鼻専門で整形失敗の修復をやってる、っていうケースもあるよ。
──美容整形の失敗がビジネスになるくらい、韓国では美容整形が一般的になっているということですね。
高須:そうそう。で、韓国ではお医者さんも多いもんだから、最近は美容整形外科医を相手にした商売も増えてるみたいだね。患者さんが少ない美容整形医を集めて、儲けるためのセミナーを開くんだよ。もちろん高い料金を取ってね。
──怪しげなコンサル業者みたいな感じですね。
高須:それが〇〇アカデミーとかそういう名前だったりするんだよ。で、参加すると「〇〇認定医」みたいな証明書がもらえたりしてね。韓国の人は資格とか証明書に弱いから、すぐ騙されちゃう(笑い)。
──ちなみに、そのセミナーではどういうことを教えるんですか?
高須:もちろん最新の技術なんか教えてはくれないよ。患者さんに高額な手術を受けさせるための口説きのテクニックとか、「この薬はこれくらいまでなら薄めても大丈夫…」みたいな“手の抜き方”とか、そういうズルい裏技を教えるわけだ。