12月16日の欧州マーケットサマリー:株が2カ月ぶり大幅高
12月16日(ブルームバーグ):欧州の為替・株式・債券・商品相場は次の通り。(表はロンドン午後6時現在)
為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3750 1.3742 ドル/円 102.97 103.21 ユーロ/円 141.58 141.87 株 終値 前営業日比 変化率 ダウ欧州株600 313.64 +3.89 +1.3% 英FT100 6,522.20 +82.24 +1.3% 独DAX 9,163.56 +157.10 +1.7% 仏CAC40 4,119.88 +60.17 +1.5% 債券 直近利回り 前営業日比 独国債2年物 .25% +.01 独国債10年物 1.84% +.01 英国債10年物 2.88% -.01 商品 直近値 前営業日比 変化率 金 現物午後値決め 1,234.75 +2.75 +.22% 原油 北海ブレント 109.89 +1.57 +1.45%
◎欧州株:2カ月ぶり大幅高-製造業活動の拡大好感、独テレコム急伸
16日の欧州株式相場は上昇し、指標のストックス欧州600指数が2カ月ぶりの大幅高。ユーロ圏製造業活動の予想以上の拡大が好感された。米連邦公開市場委員会(FOMC)が17日から2日間の日程で行う会合で緩和縮小開始を決定するかが注目される。
移動型発電機などをリースする英アッグレコは3月以来の大幅高。純債務が減る見通しを明らかにした。通信サービスのドイツテレコムは3.8%の値上がり。同社の米国部門TモバイルUSAへの買収提案を米スプリントが検討しているとの報道が手掛かり。イタリアのファッションブランド、モンクレールは取引初日となったミラノ市場で47%急伸。
ストックス欧州600指数は前週末比1.3%高の313.64で終了。前週は週間ベースで、10月4日以来の2週連続安となった。米経済データが予想を上回ったことで、米当局が今週にも緩和縮小に動くとの観測が一部で強まったためだ。
フィデリティ・ワールドワイド・インベストメンツの資産配分担当ディレクター、トレバー・グリーサム氏(ロンドン在勤)は米緩和縮小の開始決定が「この水曜日にあるかもしれない」とブルームバーグテレビジョンのインタビューで指摘。その上で、「市場は一般に考えられているほど影響を受けることはないだろう。米金融当局は緩和縮小は引き締めとは違うと言い続けている。アクセルから少し足を離すわけで、ブレーキをかけるわけではない」と付け加えた。
この日の西欧市場では、ギリシャとルクセンブルクを除く16カ国で主要株価指数が上昇。英マークイット・エコノミクスが同日発表した12月のユーロ圏製造業景気指数(速報値)は52.7と前月の51.6から上昇し、ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト35人の予想中央値51.9を上回った。活動拡大・縮小の分かれ目は50。
原題:European Stocks Advance Most in Two Months onManufacturing Data(抜粋)
◎欧州債:イタリア債続伸、ユーロ圏活動拡大で-スロベニア債も高い
16日の欧州債市場ではイタリア国債が続伸。この日発表された12月のユーロ圏総合景気指数が製造業およびサービス業の予想以上の活動拡大を示したため、高利回り資産の需要が高まった。
イタリア政府が15日に期日を迎えた国債の償還200億ユーロ余りを実施したことも同国債相場への追い風となった。ドイツ国債は前週末からほぼ変わらず。米連邦公開市場委員会(FOMC)が今週の会合で緩和縮小開始を決定するかが注目されている。スロベニア国債は5営業日連続で値上がり。JPモルガン・チェースは買いを推奨している。
RIAキャピタル・マーケッツの債券ストラテジスト、ニック・スタメンコビッチ氏(エディンバラ在勤)は「予想を上回った12月の総合景気指数が周辺国債を支えた」とし、同指数の上昇は「周辺国のセンチメントが先月に緩やかに改善したことを示唆しており、これはイタリア債への支援材料だ」と付け加えた。
ロンドン時間午後4時39分現在、イタリア10年債利回りは前週末比5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の4.05%。同国債(表面利率4.5%、2024年3月償還)価格は0.37上げて104.10。利回りは11月29日に4.03%と、5月28日以来の低水準に達した。
スペイン10年債利回りは3bp低下の4.07%。
ユーロ圏のサービス業と製造業を合わせた12月の総合景気指数(速報値)は52.1と、前月の51.7から上昇。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想中央値は51.9だった。活動拡大・縮小の分かれ目は50。
ドイツ2年債利回り は1bp上昇の0.25%。13日には0.26%と、9月11日以来の高水準をつけた。10年債利回りは1.83%。
2019年2月償還のスロベニア国債の利回りは22bp低下の4.21%。終値ベースで1月14日以来の低水準となっている。
英国債相場も続伸し、10年債利回りは前週末比2bp低下の2.88%。6日には2.98%と、9月18日以来の高水準 となっていた。同国債(表面利率2.25%、2023年9月償還)価格はこの日、0.125上げ94.675。
原題:Italian Bonds Rise After Output Report; SloveniaSecurities Gain(抜粋)原題:Gilts Advance as U.S. Reports Damp Speculation of FedTapering(抜粋)
更新日時: 2013/12/17 04:36 JST