経験や勘に頼りがちだった営業活動も、データマイニングを取り入れることで大きく変わります。今回は、弊社のクライアントである、データマイニングで営業効率が大きく向上したBtoB企業の事例をご紹介します。
A社は、日本中でその名が知られる大手機械メーカー。BtoBなので、営業マンが客先企業に足を運び、商品の売り込みから契約までを担当します。A社の営業における最大の武器がWebサイトのアクセスログです。
A社の商品が気になり、Webサイトを訪ねたユーザーができるアクションは下の5つ。
1.見積依頼
2.商品に関する問い合わせ
3.商品カタログのダウンロード
4.イベントの参加予約
5.メールマガジンの登録
A社は、そのユーザーが5つのいずれかのアクションを起こした時点で、見込み客としての受注予測率を算出する仕組みをつくっています。
見積依頼=契約確率が高い。メールマガジン登録=契約確率が低い……なんて、単純な図式は成り立ちません。購入する予定がまったくないのに、見積依頼をしてくる人もいれば、商品に多大な興味があるのにメルマガ登録だけにとどめたりする人もいるからです。
そうした中で、多くの蓄積されたデータから、A社は受注予測率を算出する仕組みを見つけ出しました。
「Rという商品のカタログをダウンロードした、B社の田中さんは、Rだけでなく、Sという商品も欲しがっている。Rの提案書とともに、Sの商品カタログを持参した場合の受注予測率は75%」
「Pという商品の見積依頼をしたC社の鈴木さんの受注予測率は10%未満」
A社は、このように見込み客の受注予測率を算出し、その情報を営業マンに伝えています。
A社も、最初からこうした営業スタイルを確立していたわけではありません。営業を効率化するためにどうするのか。効率化のためにデータを活用するにはどうするのか。データを蓄積するにはどうするのか。こうしたループに陥りながら、ようやくここまでたどり着きました。A社は、現在もさらに高度なデータ活用を考えています。
データマイニングの世界に絶対はありません。マイニングの結果通りになる商談もあれば、その逆となる場合もあります。
重要なのは、成功に喜び、失敗に悲しむことではなく、なぜ成功したのか、なぜ失敗したのか、その結果をデータとして蓄積することです。こうして蓄積されたデータが新たなマイニング対象となり、より精度の高い受注予測率算出のための原動力となります。
営業の効率化を図りたい会社は、まずは自社データの棚卸から始めてみてはいかがでしょうか。今あるデータから小さな成功を見つけ出すことができるかもしれません。その小さな成功をたくさん積み重ねて大きくすることが、営業効率化の第一歩なのです。
[まとめ] データマイニングで営業効率を向上するために必要なこと
・今あるデータで、小さな成功を見つけることから始める。
・BtoB、BtoC、オフラインデータ、オンラインデータ問わず、活用できることを知る。
・データを蓄積する文化を社内につくる。
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