〔クロスマーケットアイ〕FOMCに備える市場、「両にらみ」でボラティリティ購入も

2013年 12月 17日 17:08 JST
 
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[東京 17日 ロイター] - 17─18日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)に向けて市場は「両にらみ」の備えを急いでいる。ポジション縮小を進める一方で、緩和縮小(テーパリング)の決定・先送りのどちらにも対応できるようボラティリティなどを購入しているという。米金融政策の転換に対し、すでに市場の「覚悟」はできつつあり、相場反応は大きくならない可能性もあるが、経済やマネーへの影響が読めないだけに慎重なムードも漂っている。  <不透明感強いFOMC>

ドル/円のボラティリティ(1カ月) が上昇を続けている。一時18ポイント台まで上昇した6月の水準には及ばないものの、10月末の7ポイント台を底に10ポイント付近まで戻してきた。「FOMCを前に購入する投資家が多くなってきている」(国内証券)という。

ボラティリティ(相場変動率)を買うとは、コールオプションあるいはプットオプションの買い手となることでもあり、相場が大きく上昇したり、下落すれば利益を得る。一方、予想ほど相場が動かず、ボラが低下すれば損失となる。

米緩和縮小(テーパリング)は、いずれ起きるイベントとして、ある程度織り込まれてきたとはいえ、今週のFOMCには不透明感も強い。縮小規模が大きかったり、縮小対象が国債だけでなくMBS(モーゲージ担保証券)も含まれれば「サプライズ」になる可能性もある。投資家は相場変動のリスクに対しデリバティブなどを使って準備を進めている。

一方、テーパリングが先送りされた場合の対応も進んでいる。

ロイターが前週、60人を超えるエコノミストを対象に実施した調査では、32人が3月、22人が1月と予想。今月のFOMCで縮小を決定すると予想したのは前月から3人増えたとはいえ12人と依然少数派だ。市場では今月のテーパリング開始を織り込んできたとはいえ、先送りの可能性も小さくない。

足元では、対ドルで円安基調が続いているものの、リスクリバーサル(1カ月)ではドルプット(円コール)オーバーとなっている。「テーパリング先送りで円が買い戻されるリスクをヘッジしているようだ」(東海東京調査センター・シニアストラテジストの柴田秀樹氏)という。

<上方リスクを警戒>

一方で、実際に相場が上昇・下落すれば、投資家はどこかでボラティリティを売って利益確定売りを行う。上昇相場ではコールの売り、下落相場ではプットの売りとなるため、相場の勢いを止める方向に働く。事前に予想されたイベントでは、意外と相場が動かないことがあるのは、こうしたオプションの動きも一因だ。

SMBC日興証券シニアマーケットエコノミストの嶋津洋樹氏はテーパリング先送り・決定いずれの場合でも短期的には米金利は低下する可能性があると指摘する。「5月以降、米緩和縮小を織り込みながら米金利は上昇してきた。いずれにせよ、いったん債券は買い戻しとなりそうだ」。為替や株価もそれほど動かないとみているという。

ただ、テーパリング決定後の経済や市場の動きはまだ読めない部分が大きい。投資家の多くはテーパリング開始後も利上げは当分先というシナリオを描いているが、米国の景気や物価が予想以上に強くなった場合は、早期の利上げ観測が浮上しかねない。相場は短期的には小動きでも、中長期的には大きな変動リスクが残る。

「いまのマーケットのメーンシナリオは1年くらいかけてテーパリングが終了し、半年くらいの猶予期間を経てから緩やかに利上げというものだ。経済が改善すること自体は悪いことではないが、金融緩和をベースとしたリスクオンが続いていただけに、利上げが想定以上に早いと感じれば、市場が荒れるかもしれない」(三井住友アセットマネジメント・シニアストラテジストの濱崎優氏)という。

上方リスクが表面化した際に、金利上昇を許容できる経済の強さが米国だけでなく世界にも備わっていればいいが、金融緩和環境に慣れきったままであれば、大きな反動が出る可能性もある。かといって緩和を続ければバブルを形成しかねない。新しいFOMCメンバーには大きな課題が待ち受けている。  <東京市場 17日> ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

日経平均  国債先物3月限 国債332回債   ドル/円(15:00) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 15278.63円 144.08円 0.665% 102.96/98円 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

+125.72円 +0.22円 -0.020% 103.02/04円 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 注:日経平均、国債先物、現物の価格は前引けの値。

下段は前営業日終値比。為替はNY午後5時。

 
 
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*統計に基づく世論調査ではありません。