社会人や学生が起業アイデアを競い合う世界規模のコンテストが今年も開かれた。この東京大会で優勝したチームが異色だ。提案したアイデアは「出会い系」サービス。日本では怪しげな印象を与えかねないビジネスで、一般に広く普及しているとはいえないが、メンバーはそこに商機ありとにらむ。
「54時間でオモイをカタチに そして世界への切符を手にしませんか」――。11月22~24日、東京・六本木のグーグル日本法人オフィスで開催された「スタートアップウィークエンド」。ここで、夢抱く若者が起業アイデアを競い合った。
スタートアップウィークエンドは同名の米非営利団体が主催する世界規模の起業コンテスト。毎年11月、世界大会への出場権をかけた「グローバルスタートアップバトル」が各国・各都市で開催されている。
昨年11月の東京大会では、教師がレジュメ(授業内容)やノウハウを共有するためのコミュニティーサイト「SENSEINOTE(センセイノート)」が優勝。チームリーダーの浅谷治希氏はその後、LOUPE(東京・目黒)を起業し、事業化を目指している。
世界約200都市で予選大会があった今年は、米グーグルやアマゾン・ドット・コムなど著名IT起業が協賛についた。各都市で勝ち抜いたチームのみ、世界大会への出場権のほか、米グーグル本社への招待や2万ドルの出資などがかかった世界予選(11月27日~12月7日)に進むことができる。東京大会の優勝チームは惜しくも次のステップへの権利を逃したが、その内容が風変わりだ。
■国内では「いかがわしい」印象、なのになぜ?
優勝チームが提案したアイデアは、スマートフォン(スマホ)向けアプリ「PeKu(ペク)」。見ず知らずの男女が知り合い、チャットで交遊を深め、デートにこぎ着けるまでをサポートするという、出会い系のサービスである。
出会い系といえば、未成年者を巻き込んだ犯罪の温床にもなったことから「出会い系サイト規制法」が制定されるなど、国内では「いかがわしい」印象が強い。大人の「婚活」支援では、古くから結婚紹介所のようなサービスが乱立しており、近年ではインターネットを介した紹介サービスも多数、登場している。スタートアップのベンチャーにとって良い環境とはいえない。
だが、ペクは満場一致の評価で優勝した。なぜメンバーはあえて出会い系のサービスを選択したのか。そして、何が評価されたのか。
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