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「黒子のバスケ」事件 逮捕の決め手は2本線の黒リュック

黒子のバスケ家宅捜索 運び出された押収物
渡辺博史容疑者の自宅を家宅捜索し押収物を運び出す警視庁の捜査員
Photo By 共同 

 人気漫画「黒子のバスケ」をめぐる威力業務妨害事件で、同容疑で警視庁が派遣社員渡辺博史容疑者(36)=大阪市東成区=を逮捕した決め手が渡辺容疑者が持っていたリュックサックだったことが16日、警視庁への取材で分かった。リュックは事件の関係先の防犯カメラに何度か写っていたという。捜査員は犯人の顔も名前も分からなかった中で“唯一の手掛かり”をもとに尾行し、逮捕につなげた。

 警視庁捜査1課などによると渡辺容疑者の姿は、脅迫が始まった昨年10月以降、脅迫文を投函(とうかん)したポスト周辺の防犯カメラなどに写っていた。背格好は分かるものの顔は不鮮明。ただ、いくつかのビデオで渡辺容疑者は黒地に白い縦線が2本入ったリュックサックを持っていた。

 同課は、このリュックを手掛かりとして捜査。21、22日に千葉市で開催される「黒子のバスケ」関連イベントに合わせて犯人が動くとみて、大阪に容疑者とみられる男がいるとの情報を基に、大阪市に捜査員を派遣。15日早朝、JR大阪駅で警戒していた捜査員がビデオとそっくりのリュックを持った渡辺容疑者を発見。午前6時台の高速バスで東京駅に向かったため、同乗して尾行した。

 バスを新宿で降りると、電車で恵比寿へ移動。恵比寿ガーデンプレイス近くのポストでリュックから不審な封筒を取り出し投函しようとしたところで捜査員が職務質問。渡辺容疑者はすぐに事件への関与を認めた。捜査員は封筒の投函があるまでリュック以外の大きな手掛かりは無かった。

 都内の大手スポーツ用品店によると、黒地に白線が2本入ったリュックは「見かけたことがない」という。捜査員は顔も特徴も分からない容疑者のことを、人混みの中でこのリュックだけに照準を定めて捜し出した。警視庁には、容疑者の顔を覚え、繁華街などで見つけ出す「見当たり捜査員」がいるが、大阪に派遣されていたかは不明だ。

 渡辺容疑者は取り調べに「500通くらい脅迫文を送った」と供述。「脅迫文に指紋が付かないよう細心の注意を払っていた」とも話した。捜査1課が把握している約400通は、東京のほか、さいたま、静岡、名古屋、神戸、福岡などの16カ所の郵便局から投函されていた。同課は渡辺容疑者が自分に捜査が及ばないようかく乱を狙ったとみている。同課は16日夜、渡辺容疑者の自宅を家宅捜索した。

[ 2013年12月17日 05:30 ]

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