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最終更新:2013年12月14日(土) 12時20分

米政府の情報収集活動改革案、主要活動ほぼ継続される方向

 アメリカ政府は情報収集活動の見直しを進めていますが、現在の改革案では、携帯電話の各種通信の傍受や、データ通信を根こそぎ集める情報収集など、主要な活動はほぼ継続される方向であることがわかりました。

 第三者委員会が13日にオバマ大統領に提出した改革案の内容は明らかにされていませんが、アメリカの主要メディアによりますと、NSA=国家安全保障局が行っている情報集活動のうち、アメリカ国内の全ての携帯電話の通話先や通話時間等の情報、いわゆる「メタデータ」や、ネットサイトの閲覧記録や携帯電話の位置情報などネット上の様々なデータ通信については、情報の収集や分析・保存を禁止するのではなく、第三者機関の監査を義務付けることなどによって透明性を高めることを目指す方向だということです。

 また、アメリカ国外の携帯電話の通話内容や位置情報、データ通信などについては、「テロ活動防止の観点から必要性が高い」という判断や、アメリカの法律に抵触しないことなどから、これまで通り収集が継続される可能性が強いということです。

 NSAの情報収集活動をめぐっては、CIA元職員のスノーデン氏の暴露以来、ドイツやブラジルなど同盟国を含む諸外国から強い批判が上がっているほか、アメリカ国内でもプライバシーの侵害として反対運動が起きています。

 今回の改革案は、NSAの活動に対し一定の制限を課したり、監視機関を設けたりすることで、アメリカ国民の不信感払拭を狙った内容になっていて、対外諜報活動の改善策は極めて限定的なものになるものと見られています。(14日10:41)

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