1票の格差:高裁金沢支部も参院選「違憲状態、無効棄却」

毎日新聞 2013年12月16日 14時34分(最終更新 12月16日 15時54分)

 「1票の格差」が最大で4.77倍だった今年7月の参院選は、法の下の平等を定めた憲法に違反するとして、弁護士グループが福井、石川、富山の北陸3県の各選挙区の選挙の無効を求めた訴訟の判決が16日、名古屋高裁金沢支部であった。市川正巳裁判長は「違憲状態」と判断する一方、無効請求は棄却した。原告側は上告するとみられる。全国14の高裁・高裁支部で起こされた同種訴訟の判決で違憲状態とする判断は4件目。

 判決によると、1票の格差は「投票価値の著しい不平等状態に至っていた」と指摘。一方、最高裁判決は2009年9月に選挙制度の見直しを求めているが、是正には多くの時間を要するとして、「参院選までに格差是正のための合理的期間が経過したものとは認められない」として、無効請求は退けた。【竹田迅岐】

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