黒子のバスケ脅迫男、大阪から５００キロ追跡して逮捕

　人気漫画「黒子のバスケ」をめぐる脅迫事件で、威力業務妨害容疑で警視庁に逮捕された大阪市東成区の派遣社員・渡辺博史容疑者（３６）が１５日に上京した際、捜査員によって大阪―東京間の約５００キロにわたり追跡され、逮捕されていたことが１６日、捜査関係者への取材で分かった。

　渡辺容疑者が逮捕時に持っていたリュックサックは白い２本線が入った黒いリュックで、一連の事件の関係先で防犯カメラに映っていた人物のものと似ており、容疑者特定につながった。捜査員が大阪府内で１５日早朝、リュックを持った渡辺容疑者を発見。大阪駅から高速バスで東京・新宿に向かうのを追いかけ、同日午後３時ごろ、渋谷区恵比寿の郵便ポストに封書を投かんしたため職務質問したという。

　渡辺容疑者は昨年１０月以降で「５００通くらい脅迫文を送った」と供述している。そのうち捜査１課が把握している約４００通は東京、さいたま、静岡、名古屋、神戸、福岡などの１６か所の郵便局から出されていた。同課は渡辺容疑者が、自分に捜査が及ばないようかく乱を狙ったとみている。

　また、２３日から始まる高校バスケットボールの全国大会で少年を拉致するとの脅迫文が、主催者の日本バスケットボール協会に届いていたことも判明。捜査１課は渡辺容疑者が送ったとみて調べており、１６日夜、容疑者の自宅を家宅捜索した。

　自宅は、大阪市営地下鉄今里駅近くの商店街にあるワンルームマンション。付近の住民との交流は少なかったとみられ、食料品店の女性店員は「買い物には来ていたかもしれないけど、思い出せない」と、困惑した様子だった。

（2013年12月17日06時03分  スポーツ報知）

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