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【格闘技】

力道山の孫・力がデビュー

2013年12月17日 紙面から

空手チョップでNOSAWA論外(中)を攻める力(右)。左は百田光雄=後楽園ホールで(沢田将人撮影)

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 日本のプロレスの祖・力道山の没50年追悼記念大会が16日、東京・後楽園ホールであり、孫にあたる32歳の力(ちから)=本名・百田力=がプロレスデビューした。祖父譲りの黒いロングタイツで登場し、父で力道山の次男・百田光雄(65)とタッグを結成した。3代レスラーは日本で初めて。祖父をほうふつさせる空手チョップの応酬で会場を沸かせ、勝利につなげた。

◆親子タッグ

 黒のロングタイツがリングに立った。戦後の日本を熱狂させた力道山の遺伝子。50年の時を超えてよみがえった姿に、観客は目を奪われた。

 もちろん、プロレスは初めての32歳。父親が隣にいるとはいえ、動きは硬くてガチガチだ。相手は海千山千のNOSAWA論外&折原昌夫組。試合は父親が先発した。数分後、力が初めてタッチを受けると、会場は大きな拍手で沸いた。相手の論外に空手チョップ一閃(いっせん)。パーン、と弾けるような音に、会場は沸き返った。

 さすがに、その後は技らしい技も繰り出せず。父親がペースメーカーになって試合を組み立てた。9分すぎ、父が論外を羽交い締めにし、力がチョップを連打。続けて父がバックドロップでたたきつけてフォール勝ちした。父の働きが大きかったとはいえ、力はなんとかプロ初戦を白星で飾った。

◆「感無量です」

 初めてマイクを握った力道山3世は、震える声で「精いっぱい戦いました。感無量です」と話すのがやっと。プロとしてやっていくには、技術と体力をつけることが先決だ。偉大な祖父の名に負けない精神力も要求される。

 試合後は「かなりきつい攻撃を受けましたが、へこたれずに向かっていく気持ちは持ち続けられた。祖父の名に恥じない試合をしたい。まだまだ未熟ですが、これからも頑張っていきたいです」と前を向いた。 (門馬忠雄)

 ▽百田光雄「ガチガチになっていた。フリーの立場だから、声がかかればどこの団体にも出したい。問題は場数だな」

 

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