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- 2012年09月28日 16:12
厚生年金基金廃止は「AIJ問題」の責任逃れ?
厚生年金基金廃止は「AIJ問題」の責任逃れ?
厚生労働省が、「厚生年金基金制度」を廃止する方向で検討に入ったと日経新聞が報道している。厚生年金基金制度は、独自の企業年金に厚生年金の一部を代行委託する制度で、ピーク時には1800基金を超えていたものの、運用環境の悪化などで595基金(2011年3月末)にまで減少している。
以前から、厚生年金基金の廃止問題は噂されていたのだが、厚生年金基金の資金の一部を一任勘定で受けていた「AIJ投資顧問会社」の問題が浮上して、それに対応する形で、今回厚生年金基金廃止の報道があったわけだ、AIJ投資顧問は、10年間に渡って厚生年金基金から集めた2000億円という資金を、運用で失敗しながら損失を隠蔽し、金融庁の初めての検査によって運用資金の大半が失われたという事件だ。
なぜ、厚生年金基金の多くが長期間に渡ってAIJ投資顧問の不正を見抜けなかったのか。最近になってAIJ投資顧問に在籍していた元企画部長が上梓した「巨額年金消失。AIJ事件の深き闇(九条清隆著、角川書店)」を読むと、詳細が分かる。現場にいた人間が、経験も知識も豊富なプロである著者が、巨額年金詐欺事件の現場にいたものとして、年金基金はむろん内部にいた人間でも見抜けなかった理由を、わかりやすく解説している。
厚生年金基金制度の問題は数多くあるのだが、やはり一番大きいのは運用のプロと呼べる人間が内部にいないことだろう。ほとんどの年金基金は、運用のプロよりも厚生労働省との関係を重視して、社会保険庁のOBなどを天下りとして受け入れている。言い換えれば、今回のAIJ問題ではこうした天下りOBの多くが、何らかの形で責任を採る必要がある。
官僚の世界では、責任をとるということは非を認めることとなり、歴史的にも個人的な責任問題はともかく、大量の天下り役人を輩出している厚生労働省にとっては、大変な事態になりかねない。そこで、いっそ潰してしまおうという結論に出たのだろうが、問題は厚生年金基金を解散するにはコストがかかることだ。一部には、厚生年金そのものの積立金を使う案もあるそうだが、とんでもないことだ。
そもそも厚生年金基金が誕生した経緯など、政府側のミスが重なっている。その責任をだれ一人負うことなく、巨額の年金運用喪失事件を隠れ蓑に、責任逃れをする。いつものパターンとはいえ、残念なのは政権が変わっても同じことが繰り返されていることだ。
以前から、厚生年金基金の廃止問題は噂されていたのだが、厚生年金基金の資金の一部を一任勘定で受けていた「AIJ投資顧問会社」の問題が浮上して、それに対応する形で、今回厚生年金基金廃止の報道があったわけだ、AIJ投資顧問は、10年間に渡って厚生年金基金から集めた2000億円という資金を、運用で失敗しながら損失を隠蔽し、金融庁の初めての検査によって運用資金の大半が失われたという事件だ。
なぜ、厚生年金基金の多くが長期間に渡ってAIJ投資顧問の不正を見抜けなかったのか。最近になってAIJ投資顧問に在籍していた元企画部長が上梓した「巨額年金消失。AIJ事件の深き闇(九条清隆著、角川書店)」を読むと、詳細が分かる。現場にいた人間が、経験も知識も豊富なプロである著者が、巨額年金詐欺事件の現場にいたものとして、年金基金はむろん内部にいた人間でも見抜けなかった理由を、わかりやすく解説している。
厚生年金基金制度の問題は数多くあるのだが、やはり一番大きいのは運用のプロと呼べる人間が内部にいないことだろう。ほとんどの年金基金は、運用のプロよりも厚生労働省との関係を重視して、社会保険庁のOBなどを天下りとして受け入れている。言い換えれば、今回のAIJ問題ではこうした天下りOBの多くが、何らかの形で責任を採る必要がある。
官僚の世界では、責任をとるということは非を認めることとなり、歴史的にも個人的な責任問題はともかく、大量の天下り役人を輩出している厚生労働省にとっては、大変な事態になりかねない。そこで、いっそ潰してしまおうという結論に出たのだろうが、問題は厚生年金基金を解散するにはコストがかかることだ。一部には、厚生年金そのものの積立金を使う案もあるそうだが、とんでもないことだ。
そもそも厚生年金基金が誕生した経緯など、政府側のミスが重なっている。その責任をだれ一人負うことなく、巨額の年金運用喪失事件を隠れ蓑に、責任逃れをする。いつものパターンとはいえ、残念なのは政権が変わっても同じことが繰り返されていることだ。
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