記事
- 2013年12月12日 09:24
矢継ぎ早に出てくる治安立法・共謀罪 テロ対策という詭弁
先般、特定秘密保護法が可決・成立しました。これが治安立法であり、日本国民を対象にしていることは、もはや自明のことです。
「秘密保護法による暗黒社会 いつか来た道 スパイ天国論のウソ」
この秘密保護法が成立するや否や、今度は共謀罪です。
「共謀罪の創設、安倍政権が検討 五輪に向けテロ対策強化」(朝日新聞2013年12月11日)
「安倍政権は重大な犯罪の謀議に加わっただけで処罰対象となる「共謀罪」を創設する組織的犯罪処罰法改正の検討に入った。2020年の東京五輪に向けたテロ対策強化が狙い。」
これまた朝日新聞の報道はずれています。共謀罪の目的が「東京五輪に向けたテロ対策強化」などと体制側が口実に使っているものを、これをあたかも普遍的な目的であるかのように報道しているのは非常に問題です。スパイ天国論と同じレベルの悪質なすり替えです。
共謀罪は、「テロ対策強化」ではなく、反体制的な言動を取り締まることにこそ主眼があります。共謀罪が取り締まりの対象としているのは、外国のテロ集団ではなく、日本国民なのです。
東京オリンピック招致が決まったときもドサクサまぎれに共謀罪が出てきました。
「東京オリンピックで共謀罪??」
さらにこれとワンセットになるのが、盗聴権限の拡大です。
「秘密保護法強行採決 財界のための国家体制を守るための暴挙」
共謀罪を立件することの近道は片っ端から捜査機関が国民の通信内容を盗聴することです。
しかも、これを口実にすれば、仮に立件に結びつかなかったとしても盗聴によって国家が国民を監視するという体制を作り上げることを可能にするのです。
東欧諸国のみならず米国でも国民の通信を盗聴していたということは、強権的な支配体制を築く上では不可欠なのです。
そればかりか共謀が疑われるような言動でももって直ちに逮捕や捜索差押えを可能とします。これが共謀罪の本質です。
日弁連が指摘しているのは以下の点です。
日弁連の指摘では「共謀罪ができれば、「黙示の共謀」で共謀罪成立とされてしまい、処罰範囲が著しく拡大するおそれ」と多少、表現を柔らかくしていますが、処罰範囲の著しい拡大と、その前提となる捜査段階における「疑い」レベルでの逮捕、捜索差押えなどの権力による猛威は決して「おそれ」というレベルのものではなく、現実の危険がそこに迫っているということなのです。
現に公安警察は、2012年12月の都知事選挙でも反体制的な選挙陣営に対する弾圧行為を行っています。
「政治的活動を敵視する人たち」
「未だに思想取締に奔走するのか、公安警察」
逮捕、捜索差押えは、「疑い」というレベルで可能なのですから、反体制の人たちに対する弾圧としては非常に有効な手段ですし、そのような権力のあり方を見せつけられては、多くの国民は現体制に対し、口をつぐむことになります。
ちょっとした言動で官憲(公安)がやってくるということになるのですから、恐怖心を持つのは当然のことなのです。
ところで、今回の安倍自民党政権による秘密保護法の強行採決は、国民に将来への大きな恐怖を与えました。
安倍政権の支持率は50%を切りましたが、今後も減少し続けることでしょう。
「米国が喜ぶ秘密保護法 軍事大国化への地ならし」
しかし、これで政権が倒されるようなことがあっては元の木阿弥です。政権転覆を防ぐためには、是が非でも反体制勢力とその支持層が増えていくことを阻止する必要があります。
それが秘密保護法であり、盗聴権限の拡大、共謀罪の創設なのです。
これによって公安警察の権限は飛躍的に増大します。その結果、待ち受けているのが国民に対する監視体制、さらには都合の悪い勢力に対し、捜査行為による弾圧なのです。
秘密保護法に加えて盗聴権限の拡大、共謀罪ができれば、さらに大きな牙を国民に向けて来ます。
そのような体制の元ではもはや民主主義は機能しません。暗黒時代まっしぐらになるのです。
共謀罪や捜査権限の拡大は阻止しなければなりませんし、秘密保護法も廃止させなければなりません。
札幌弁護士会会長声明
「国会での採決強行による特定秘密の保護に関する 法律の制定に抗議し、同法の廃止を求める声明」
「秘密保護法による暗黒社会 いつか来た道 スパイ天国論のウソ」
この秘密保護法が成立するや否や、今度は共謀罪です。
「共謀罪の創設、安倍政権が検討 五輪に向けテロ対策強化」(朝日新聞2013年12月11日)
「安倍政権は重大な犯罪の謀議に加わっただけで処罰対象となる「共謀罪」を創設する組織的犯罪処罰法改正の検討に入った。2020年の東京五輪に向けたテロ対策強化が狙い。」
これまた朝日新聞の報道はずれています。共謀罪の目的が「東京五輪に向けたテロ対策強化」などと体制側が口実に使っているものを、これをあたかも普遍的な目的であるかのように報道しているのは非常に問題です。スパイ天国論と同じレベルの悪質なすり替えです。
共謀罪は、「テロ対策強化」ではなく、反体制的な言動を取り締まることにこそ主眼があります。共謀罪が取り締まりの対象としているのは、外国のテロ集団ではなく、日本国民なのです。
東京オリンピック招致が決まったときもドサクサまぎれに共謀罪が出てきました。
「東京オリンピックで共謀罪??」
さらにこれとワンセットになるのが、盗聴権限の拡大です。
「秘密保護法強行採決 財界のための国家体制を守るための暴挙」
共謀罪を立件することの近道は片っ端から捜査機関が国民の通信内容を盗聴することです。
しかも、これを口実にすれば、仮に立件に結びつかなかったとしても盗聴によって国家が国民を監視するという体制を作り上げることを可能にするのです。
東欧諸国のみならず米国でも国民の通信を盗聴していたということは、強権的な支配体制を築く上では不可欠なのです。
そればかりか共謀が疑われるような言動でももって直ちに逮捕や捜索差押えを可能とします。これが共謀罪の本質です。
日弁連が指摘しているのは以下の点です。
| 刑法では、法益侵害に対する危険性がある行為を処罰するのが原則で、未遂や予備の処罰でさえ例外とされています。ところが、予備よりもはるかに以前の段階の行為を共謀罪として処罰しようとしています。 どのような修正を加えても、刑法犯を含めて600を超える犯罪について共謀罪を新設することは、刑事法体系を変えてしまいます。 現在の共謀共同正犯においては、「黙示の共謀」が認められています。共謀罪ができれば、「黙示の共謀」で共謀罪成立とされてしまい、処罰範囲が著しく拡大するおそれがあります。 共謀罪を実効的に取り締まるためには、刑事免責、おとり捜査(潜入捜査)、通信傍受法の改正による対象犯罪等の拡大や手続の緩和が必然となります。 |
日弁連の指摘では「共謀罪ができれば、「黙示の共謀」で共謀罪成立とされてしまい、処罰範囲が著しく拡大するおそれ」と多少、表現を柔らかくしていますが、処罰範囲の著しい拡大と、その前提となる捜査段階における「疑い」レベルでの逮捕、捜索差押えなどの権力による猛威は決して「おそれ」というレベルのものではなく、現実の危険がそこに迫っているということなのです。
現に公安警察は、2012年12月の都知事選挙でも反体制的な選挙陣営に対する弾圧行為を行っています。
「政治的活動を敵視する人たち」
「未だに思想取締に奔走するのか、公安警察」
逮捕、捜索差押えは、「疑い」というレベルで可能なのですから、反体制の人たちに対する弾圧としては非常に有効な手段ですし、そのような権力のあり方を見せつけられては、多くの国民は現体制に対し、口をつぐむことになります。
ちょっとした言動で官憲(公安)がやってくるということになるのですから、恐怖心を持つのは当然のことなのです。
ところで、今回の安倍自民党政権による秘密保護法の強行採決は、国民に将来への大きな恐怖を与えました。
安倍政権の支持率は50%を切りましたが、今後も減少し続けることでしょう。
「米国が喜ぶ秘密保護法 軍事大国化への地ならし」
しかし、これで政権が倒されるようなことがあっては元の木阿弥です。政権転覆を防ぐためには、是が非でも反体制勢力とその支持層が増えていくことを阻止する必要があります。
それが秘密保護法であり、盗聴権限の拡大、共謀罪の創設なのです。
これによって公安警察の権限は飛躍的に増大します。その結果、待ち受けているのが国民に対する監視体制、さらには都合の悪い勢力に対し、捜査行為による弾圧なのです。
秘密保護法に加えて盗聴権限の拡大、共謀罪ができれば、さらに大きな牙を国民に向けて来ます。
そのような体制の元ではもはや民主主義は機能しません。暗黒時代まっしぐらになるのです。
共謀罪や捜査権限の拡大は阻止しなければなりませんし、秘密保護法も廃止させなければなりません。
札幌弁護士会会長声明
「国会での採決強行による特定秘密の保護に関する 法律の制定に抗議し、同法の廃止を求める声明」
FOLLOW US