一時不明の13人 全員無事下山12月16日 1時20分
15日、京都市と大津市にまたがる標高970メートル余りの皆子山に登山に入り連絡が取れなくなっていたボーイスカウトの一行13人が、16日午前0時すぎ、全員、無事に下山しました。
警察によりますと、皆子山から下山したのは、京都市東山区のボーイスカウト「京都第8団」の一行で、大人4人と高校生1人、中学生3人、小学生5人の合わせて13人です。
一行は、15日午前8時半に大津市葛川坂下町の登山口から日帰りの予定で山に入りましたが、予定の午後3時になっても下山せず、滋賀県と京都府の警察と消防がおよそ70人の態勢で捜索していました。
積雪と吹雪のため、捜索は、15日夜11時にいったん打ち切られましたが、16日午前0時5分ごろ、一行の責任者から警察に「登山道の入り口付近に全員無事に下山した」と電話で連絡があり、駆けつけた警察官が13人全員の無事を確認しました。
けがをしている人はいないということで、警察は全員をいったん自宅に帰宅させ、17日以降、連絡が取れなくなった経緯などについて事情を聞くことにしています。
「励ましながら歩いた」
一行が下山した登山道の入り口付近では、迎えに来た保護者たちが子どもたちと対面し無事を喜んでいました。
小学校6年生の女の子の父親は、「子どもと対面してほっとした。大丈夫かと声をかけ、娘が大丈夫だと答えたので安心した」と話していました。
また、下山したボーイスカウトの一行の責任者の大学生は、「山頂の手前で予定の時間より遅れていたので最短ルートで引き返そうと、行きとは違う道を通ったら迷ってしまった。途中で滑ったり転んだりした」と話していました。
また高校2年生の男子生徒は「中には泣いている子どももいたが『大丈夫、絶対帰れる』と励ましながらみんなで歩いていた。道に出られたときはほっとした」と話していました。
「行程の管理や監督見直す」
京都市東山区のボーイスカウト「京都第8団」の事務所で情報収集に当たっていた横川龍彦副団委員長のもとには16日午前0時12分ごろ、大津市の現場にいる関係者から「全員の無事が確認できた」という電話がありました。
電話を受けると横川副団委員長は「全員無事、ありがとう、ありがとう」といって目に涙を浮かべ報道陣に対し「ご心配をかけて申し訳ございませんでした。今はうれしい気持ちだけです。本当にありがとうございました」と話していました。
横川副団委員長によりますと、午前0時ごろ、一行のリーダーから現場にいる関係者に、「迷っていたが、下山してきた」という連絡が入ったということです。
NHKの取材に対し横川副団委員長は「このようなことを今後、起こさないよう、行程の管理や監督の在り方を見直していく必要があると考えています」と話していました。
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