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国際
北人権違反「衝撃的な証言だった」 国連調査委が英で会見
2013.10.25 23:11
[北朝鮮]
【ロンドン=内藤泰朗】北朝鮮による人権侵害の実態を調査する国連調査委員会のマイケル・カービー委員長は24日、ロンドンで会見し、前日の公聴会で証言した英国在住の北朝鮮脱出住民(脱北者)たちの体験は「衝撃的なものだった」と述べ、この事実を世界に知ってもらう必要があると強調した。
カービー氏らは、23日の公聴会で男女4人の脱北者たちから聞き取り調査を実施。脱北者の証言によると、脱北に失敗した者は尋問所や刑務所に連行されて、男女関係なく、看守たちに手足を縛られたうえで裸にさせられ、隠し持っている金品を没収するための「身体検査」を受ける。
さらに、脱北者たちは常に、看守たちによる拷問や性的な暴行といった屈辱的な扱いの標的となり、高さが50センチしかない入り口の独房に動物のようにはって入るなど「耐え難い生活」を強いられているという。
聞き取り調査では、脱北者の強制送還を続けている中国の対応も指摘された。
カービー委員長は「北朝鮮での人権違反の全容を知り、その解決に向けた動きは始まったばかりだ」と述べ、北朝鮮当局にも調査に協力するよう呼びかけた。
調査委は今年3月、日本などが提起して国連人権理事会が設置。これまでにソウルや東京などで調査を実施し、約65人の脱北者らから直接聞き取り調査を行ったほか、約200人の情報を収集。今月30、31両日にはワシントンでも公聴会を実施する。来年3月には最終報告書をまとめる予定。
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