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漁師の夢へ一歩 石巻・桃浦合同会社、特区後初の新入社員

大山さん(左)の指導を受け、カキの殻に付いた貝殻などを取り除く南谷さん

 宮城県が導入した水産業復興特区を適用された石巻市桃浦地区の「桃浦かき生産者合同会社」に、元会社員の新人が加わった。カキ漁業者と水産卸の仙台水産(仙台市)が出資する会社で特区適用後、初の新入社員。東日本大震災で打撃を受けた浜の再生に懸ける大先輩たちの元で、長年の夢だった漁師への一歩を踏み出した。
 11月下旬から準社員となった仙台市出身の南谷竜さん(43)で、社員の漁師と一緒にカキの水揚げや殻むきに励み、いずれは正社員になる予定だ。会社が桃浦漁港近くの民家を買い上げて用意した社員寮で、今月から新生活をスタートさせた。
 以前は沿岸部の宮城野区蒲生に住み、釣りやサーフィンで海に親しんでいた。震災の津波で自宅も被災したが、海への愛着がうせることはなかった。
 会社勤めの傍ら、漁業に従事することを目指し県内外の浜を歩いたが、受け入れられなかった。桃浦地区で8月下旬、合同会社などが新たな担い手を呼び込むため「牡鹿漁師学校」を開いたことを知り、知人を介して打診したところ、すんなりと転職話がまとまった。
 特区導入をめぐっては県漁協が猛反発したが、「衰退する漁業を立て直そうと立ち上がった合同会社に共感する」と南谷さん。「漁業をしながら毎月一定の給料が支給されるのも会社の魅力。経験を積み、一日も早く仲間と認めてもらえるよう頑張る」と意気込む。
 桃浦地区の自宅が流され、仙台市から毎日通っていた社長の大山勝幸さん(66)も今月、社員寮に移り住んだ。
 大山さんは「若い人に盛り上げてもらい、被災した地区を活気づけるのが合同会社の目的。社員寮という拠点ができたことも心強く、石にかじりついても結果を出したい」と語った。


2013年12月13日金曜日

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