2013年12月16日05時00分
相馬市長選が15日告示され、無所属新顔で前市議の荒川五郎氏(65)、無所属現職で4選を目指す立谷秀清氏(62)が立候補を届け出た。震災、原発事故からの復興や人口流出対策、今後の市政のあり方が問われる。22日に投開票される。
県内では今年に入って、東京電力福島第一原発事故による避難者を受け入れたり、住民が避難したりしている自治体の首長選で現職落選が続いている。
相馬市は放射線量も低く、他自治体に先駆けて災害公営住宅(復興住宅)の建設や入居が進む。津波などによる犠牲者は458人と県内市町村で2番目に多い。住宅や景勝地・松川浦の損壊など震災の傷痕は今も深い。
荒川氏は同市馬場野の自宅敷地の選挙事務所前で支持者ら約100人を前に第一声を上げ、「市民目線による市政の変革」を訴えた。
荒川陣営は立谷氏の政治手法を「強引さが目立つ」と批判。親たちの放射能への不安を解消するため、徹底除染と子どもが安心して遊べる場所を示すマップ作成などを訴え、「組織に頼らない選挙」を展開する。
立谷氏は同市沖ノ内3丁目の選挙事務所近くの駐車場で、約400人の支援者を集めて出陣式。立谷氏は「復興を途絶えさせてはならない」と強調した。
立谷陣営は県内で相次ぐ現職落選に「危機意識」を強調し、「非常時に必要なのはリーダーシップと国とのパイプ。復旧復興に必要なのは継続。ムードで変えていいのか」と訴える。
14日現在の有権者数は2万9532人。
● 荒川氏「市政を市民の手に戻す」
放射能汚染や除染をめぐり、若いお母さん方から不安の声が続出している。お母さん方が心配せず、子どもたちが外で裸足になって遊べるように、通学路や学校、公園を徹底除染する。原発事故は天災ではなく人災だ。元の生活に戻せと訴える権利を、我々は持っている。賠償や補償をしっかりと求めていく。
今こそ、相馬市を変える絶好の機会。政治の主役は市長ではなく、市民だ。市政を市民の手に戻し、皆さんの声を政策につなげる市政へと転換していきたい。
● 立谷氏「復興遂げ新しい福島を」
復興のために市民で力を合わせ、頑張ってきた仕事が終わっていない。道まだ半ば。これから皆さんと力を合わせて復興を遂げ、新しい相馬を開いていかねばならない。
子どもたちの放射能被害を抑えるよう、ゼロにできるよう対策を進める。相馬―福島の幹線道路の整備、サッカー場を中心としたスポーツ観光実現のためのあらゆる整備をする。大変な暮らしを続ける被災者への支援は、高齢者に晩のおかずの提供の継続など、これまで以上に進める。