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綾川駅の開業を祝い、テープカットする関係者=香川県綾川町萱原
高松琴平電気鉄道は15日、琴平線の陶―滝宮駅間の香川県綾川町萱原に新駅「綾川駅」を開業した。琴電の新駅整備は同線空港通り駅(高松市寺井町)以来、約7年半ぶり。周辺には大型商業施設や公共施設が集積しており、町は新駅を中心としたまちづくりを進める。
綾川駅は陶駅から西へ約1・5キロ、滝宮駅から東へ約900メートル。ホームは全長85メートルで、駅前広場にはバスやタクシー、一般車両の乗降スペースや待機場を整備し、駅近くにはマイカー利用者向けのパークアンドライド駐車場(30台)も確保した。21日からは、綾川駅とJR坂出駅を結ぶ路線バスの実験運行(1年間)がスタートする。
この日は関係者や町民ら約200人が出席して開業記念式典を開催した。琴電の真鍋康彦社長は「綾川駅が地方のモデル駅になるよう、みなさんと力を合わせて育てていきたい」とあいさつ、藤井町長は「新駅を中心とした『住みたい、住んでよかった』と思っていただけるまちづくりに取り組む」と述べた。
駅前広場では、農経高生の太鼓演奏や町うどん研究会によるどじょう汁の振る舞いなどもあり、大勢の町民らが新駅の“門出”を祝った。近くに住む佐藤友則さん(68)は「新駅の開業を心待ちにしていた。陶駅や滝宮駅まで歩くのは遠かったので、大変便利になる」と話した。