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【コラム】韓日関係は1世紀前に逆戻りするのか

1年前の韓国大統領発言を問題視、両国関係を悪化させる日本
米国に頼った自衛権拡大…100年前の帝国主義時代を連想させる動き
韓日関係、誇示と対立ではなく競争・共生を

 日本の一部インテリ層や高級官僚は「韓国が慰安婦問題など日本の植民地時代にあったことを、国際的に広めようとしている」として、これを日本たたき、日本に恥をかかせる動きだと解釈して不快に思っているようだ。特に、朴槿恵大統領が海外で日本の歴史認識に言及することに不満を抱いている。韓国がこうした問題を韓日間で解決しようと努力したのに、日本が最後まで背を向けたことは、日本側も承知の事実だ。韓国は、この問題をむやみに国際化しようとしたわけではない。韓国人の立場から見れば、韓国と密接な関係がある問題を国際的な舞台に引っ張り出しているのは日本だ。最近、自衛隊の集団的自衛権の概念を拡大し、その場合に最大の潜在的被害者になるかもしれない韓国を差し置いて、米国など西側諸国でこの問題を国際化・ブロック化しているが、これこそ日本の独善だ。韓半島(朝鮮半島)有事の際における自衛隊の韓半島進出が議論される場で、優先的に韓国と相談し韓国の理解あるいは同意を求めるどころか、米国などをバックに付けて威勢を示すかのような日本政府の態度は、率直に言って、100年前の大日本帝国時代を連想させる。

 現在の日本は、少なくとも韓国に関する限り、大韓帝国の皇帝を廃位して皇后を殺害し、あまたの韓国人に塗炭の苦しみを味わわせたという原罪を、都合良く忘れてはならないのではないだろうか。たとえ、今の韓国から多少過激な発言が出たとしても、正しい歴史認識のある日本人なら、そのくらいはやり過ごすのが道理ではないか。無論韓国も、昔の被害を永遠の債務にする発言や行動に出るのは決して成熟した態度ではないこと、そうした発言などは今や国際社会の一員に加わる国・国民・指導者にふさわしいものではないことを、熟知することが望ましい。互いに「自分の方が偉い」と誇示し、ねたみ、争うのではなく、隣同士互いに尊重し、競争し、共生する関係に向かうことが、今の韓国と日本に対する時代的な要請だ。それでも韓国人は、日本・中国・米国の軍拡競争によって「100年前の韓半島」が再来するのではと恐れながら、事態を見詰めている。

金大中(キム・デジュン)顧問
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