福島県南相馬市は、福島第1原発事故後、見送ってきたコメの作付けを来年産米から本格的に再開する。同原発から20キロ圏外が対象で、市独自の奨励金制度を導入し、500ヘクタール以上の作付けを目指す。
作付面積に応じて支払われる奨励金の額は検討中。作付けを自粛する農家には引き続き東京電力の賠償金(10アール当たり5万7000円)が支払われるため、奨励金の額によっては作付け農家が十分に集まらない可能性もある。
原発事故前の作付面積は約4800ヘクタール。桜井勝延市長は「長く作付けしないと再開が困難になる。国や県の協力を得て、できるだけ早く元の水準に戻したい」と話している。
市内ではことし、122ヘクタールで販売可能な実証栽培を実施。収穫した1万913袋のうち原町区太田地区の12袋から国の基準値(1キログラム当たり100ベクレル)を超す放射性セシウムが検出された。
このため、来年産米の生産では太田地区を中心に放射性セシウムの吸収抑制対策を強化する。