特定秘密保護法反対論の不可解 マスコミの「知る権利」主張もブレまくり (2/2ページ)

2013.12.15

 つまり、「不当」というが、これまでの特定秘密以外の秘密にもありえるので、特定秘密保護法によって拡大解釈の可能性が広がるわけでない。しかも、解釈は裁判所の問題であるので、特定秘密保護法がなくても、「不当」の拡大解釈はありえる。

 このように、マスコミの意見はロジカルでない。さらにいうと、マスコミのいう「知る権利」が相手によってぶれているように、筆者には思える。その代表例が2010年の尖閣動画問題だ。マスコミで反対論を唱えている多くの人が、当時、動画流出は問題という立場だった。

 しかし、ビデオをサーバーにおいて多くの職員が見られるようにした管理方法からいって、秘密情報ではなかったことは、すでに安倍政権で菅義偉官房長官も認めている。情報管理の問題はあったものの、いち早く公開して、日本の正当性を周知させ、中国への国際的なプレッシャーに利用すべきだった。

 今の反対論を主張するマスコミの中には、流出させた人物に問題があると言った人も少なくないが、その人たちは、相手が中国であれば公開すべきものを秘匿し、米国であれば秘密を公開すべきだと主張するのでは、支離滅裂である。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

 

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