年末ですし、予測記事でも拵えますかね。ブログメディアに関心がある方はぜひ。


企業ブログ

来年の波として、まず挙げられるのは企業ブログの増加。すでにIBMサイボウズコカ・コーラソニーmixi(Find!Job)フォトクリエイトなどなどの会社がブログを使ったコンテンツマーケティングに乗り出していますが、この波はますます広がっていくでしょう、

ブログメディア運営に関連するビジネスも花開き、この種のコンサルティング/制作ビジネスの市場が一段と広がると見られます。インフォバーンイノーバサムライトあたりがこの分野のプレーヤーになっていきそう。


ブロガー、編集者のヘッドハント

同時に進むと見られるのが、ブロガーや編集者のヘッドハント。たかが企業ブログ、されど企業ブログ。マーケティングゴールを達成できるメディアを運営するためには、プロの力が必要です。アマチュアだけでやると、ただのつまらない社員ブログになるのがオチです。

すでに流れは進んでおり、オーセンスFind!Jobフォトクリエイトといった企業がブロガー/ニュース編集者をヘッドハントしています。最近だとTechSe7enのイイヅカアキラさんがヘッドハントされていましたね。人材不足が懸念されますので、この分野に手を付けたいならお早めに…。


クラウドソーシングによるコンテンツ生産

すでに一部ではがっつり行われていますが、クラウドソーシングを使ったコンテンツの制作は、さらに一般化していくでしょう。良い編集者がついていれば、クラウドソーシングでもそれなりの記事を生産できます。賛否はあれど、IRORIOとかうまいですね…。

が、クラウドソーシングは所詮クラウドソーシングなので、コンテンツの質は得てして低くなりがちです。仕組み上、そもそもの「代替可能性」が高いので、オリジナリティの高いコンテンツを制作することが困難です。すでにそうなりつつありますが、クラウドソーシングを使ったブログメディアは「どこも似たような感じ」になっていくと思われます。

クラウドソーシングは、あくまで補助的なコンテンツとして位置づけるべきなのでしょう。クラウドソーシングによるコンテンツをメインに据え付けるメディアは、よほどハマらないかぎりうまくいかないと見ています。


YouTubeチャンネル

ブログに加えて2014年に花開くであろう、もう一つのジャンルが「動画」。東洋経済オンラインも動画メディア参入を発表しましたね(東洋経済オンライン編集長「2014年4月に、本格的な動画メディアを始めます」)。一部のアマチュアから始まり、年末あたりには、先進的な企業はよく編集されたチャンネルを開設・運営するレベルにまで至ると予想します。

YouTubeのチャンネルはあまり知られていませんが、圧倒的な影響力を持ちうる媒体です。YouTube戦略に詳しい「マナスタ!」の金野さんに伺ったところ、特に若年層でチャンネル利用が浸透しているとか。若い世代をターゲットにしたい個人・企業がチャンネル戦略に乗り出してきそうです。

しかし、堀江貴文さんはそういった意味でも先進的です。彼はすでに13,000人を超えるチャンネル登録者を獲得しています。再生回数は約180万回。来年度にはそれなりの売上が立つビジネスに成長するんじゃないかな…。


有料メルマガ

ぼくが始めるということもあるんですが、有料メルマガも第二弾の花盛りとなる予感がします。特にBLOGOS(LINE)が色々仕掛けているので、マーケットはさらに広がりそう。

来年のトレンドとしては、「有料メルマガに編集者を巻き込む」ことがスタンダードになっていくでしょう。ぼくも10誌ほど購読していますが、やはり編集者が入っていた方が格段に面白くなります。「イケハヤマガジン(仮題)」も優秀な編集者の手を借りるので、ブログとは違った面白さのある媒体になっていくはずです。


書き起こし

もう一点、書き起こしも熱いです。この分野は化け物ブロガーnarumiさんが先見の明をもって取り組んでいますね。logmiも注目のプレーヤーです。

そもそもの世界認識として、「書き起こされていないけど面白いコンテンツ」って、まだまだあると思うんです。ぼくの有料メルマガのなかでは、編集の手を借りながら、そういうコンテンツをデジタル化していきたいと考えております。


有料サロン/コミュニティ

なかなか燃え広がらない有料サロンも、引きつづきじわじわと来るのではないかと予想します。うちのブログも始めるはずだったのですが、話が進まず頓挫状態…笑

この分野では、SynapseRevolverが注目株です。Revolverは佐々木俊尚さんとも話をしているようなので、近々面白い取り組みが始まるのかもしれません。


スマホアプリからの流入獲得

ちょいとマニアックな話ですが、SmartNewsやLINE NEWSといった、スマホアプリからの流入獲得は、ブログメディアにおける大きな課題となるでしょう。

The StartupのUmekiさんによれば、SmartNewsはすでに膨大なアクセスを流すチャネルに成長しているとか。ここで公式チャンネル持てたら強いんでしょうね…個人ブログでは流石に無理か。来年以降、「SmartNews最適化」は考えるべき施策になると予想します。

LINEが配信するLINE NEWSにも注目しておく必要があります。Yahoo!のポータル戦略に見るように、ニュースは非常に重要なフックです。LINE社としても、恐らく「打倒SmartNews&Yahoo!ニュース」を掲げて攻めてくるつもりでしょう。

下世話な話、うまくLINEプラットフォームにコンテンツを載せられれば、アクセスも増えるはずです(ぼくがBLOGOSに転載し、livedoor Newsに移転したのは、LINEとの結びつきを強めるためでもあったりします)。


まだまだ挙げられそうですが、とりあえずぼくが気にかけているのは、こんなもんですかね…。ブログメディアの未来を語るイベントとかやりたいなぁ。メルマガはじめたら、読者限定でクローズドのイベントなんかもやっていこうと、書きながら思い付きました。引きつづき色々仕掛けていきますので乞うご期待です。