【武田修宏の直言!!】10日に行われた「Jリーグアウォーズ」(年間表彰式)で横浜MのMF中村俊輔が最優秀選手(MVP)となった。35歳ながら最後まで必死にボールを追いかける姿には感銘を受けたし、シーズンを通してコンディションを保てたのは経験の成せる業。31歳で得点王となったFW大久保嘉人(川崎)も含めベテラン勢の奮闘は本当にすばらしかった。
もう1人、たたえたいのは最優秀監督賞を受賞した広島の森保一監督(45)だ。“ドーハの悲劇”と呼ばれた1993年の米国W杯アジア最終予選を戦った日本代表の仲間。2連覇を決めた際に「もう名監督だね」とメールを送ったら「いやいや迷監督ですよ」と返信があったけど、もっと高く評価されてもいい指導者ではないか。
広島は毎年のように代表クラスの主力選手が流出するため安定した戦いをするのは難しいところ。それでも森保監督は地道な指導でしっかりと組織を構築し、若手を育成しながら2連覇という結果を出した。これは偉業と言える。本来なら2016年リオデジャネイロ五輪を目指す日本代表の指揮官になってもおかしくない実績だ。
すでに仙台の手倉森誠監督(46)の就任が決まっているが、森保監督も十分に重責を担う資格があったと思う。次の20年東京五輪ではぜひ指揮を執ってほしい。
(元日本代表FW)
☆武田修宏:たけだ のぶひろ=1967年5月10日生まれ。静岡県出身。幼少期から「天才少年」と呼ばれたストライカー。名門・清水東(静岡)から86年に読売クラブ(現東京Ⅴ)入り。ルーキーながら11得点を上げ、リーグⅤに貢献し、MVPにも選出された。Jリーグ発足後はV川崎や磐田、京都、千葉などでプレー。00年には南米パラグアイのルケーニョに移籍。01年に東京Ⅴに復帰し、同シーズンで現役引退した。Jリーグ通算は94得点。JSL時代も含めれば152得点を挙げた。87年に日本代表に選出。93年アメリカW杯アジア最終予選でドーハの悲劇を経験した。
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