2013年02月07日 (木)小さな認定証。ロックフェラーさんも ガッテン!小学生が取り組む海の環境保護活動!
こんにちは、アナウンサーの山口 勝です。
「美しい海で楽しそうに生きている"愛"という名前の生きものを想像してみてください。」
「あなたの"愛"という生きものは、どんな色をしていますか?」
「どんな海を泳いでいますか?」
「じゃ それを クレヨンで描いてみよう」
横浜市立白幡小学校(永池啓子校長)の4年生113人が、この1年取り組んできた海を知り守る環境学習「きらめきオーシャンパラダイス~アート水族館を開いて海について考えよう~」。先生方とともに指導にあたったのは、NHKの人形劇「新三銃士」のキャラクターデザインを担当したアーティストの井上文太さんだ。
文太さんは言う。「今の子供たちは、ネットなどで情報はいくらでも得られる。でも、心で感じて、想像すること。海や生き物、そして人を大切にするということに気づき、実感できる機会は少ないと思うんです」。
2012年6月、まず「愛」に色や形をつけていくことで、目にみえない「心」を具現化することからはじまった。
10月、今度は鎌倉の由比ヶ浜に、その「愛」という名前の生き物をつくる材料を見つけにいった。子供たちはそこで、海の楽しさ、美しさ、そして人が海の自然を破壊していることに気づく。海岸清掃のボランティアをしている人たちからも話を聞き、自らも海岸清掃を体験した。
子供たちは振り返る。 「貝とかを拾っている時から、ゴミがたくさんあってびっくりしました」 「僕は、砂を掘っていたらゴミが出てきたので、今見えているよりも、もっとゴミがあって取り切れないと思いました」 |
ビーチコーミング。貝殻やきれいな石、流木やイカ舟などを探しているうちに、子供たちは気づいたのだ。たばこの吸い殻やプラスティック、発泡スチロールが至る所にあることを。白幡小学校の先生は言う。「子供たちは、自然と、海岸清掃活動につながっていきました。子供たち自身が、気づいて変わってくれたのです。」
11月、12月 海で拾ってきたものを使って"愛"という生き物を作り上げた。そこに113人それぞれの“愛”がうまれた。
そして、その生き物が元気に泳げる海にするには、何をすればよいのか、海を大切にしたいという気持ちを確認。今度は、自分以外の誰かのために、誰かを笑顔にするためのプレゼントを作ることにした。
井上文太さんは、子供たちに伝える。
「バタフライ効果って知っている?小さな蝶の羽ばたきが地球の反対側で、台風になることもある。カオス理論という学問にあるんだ。きょうゴミを拾ったことやゴミについて考えたことは、とても小さなことのように思えるかもしれないけれど、この小さな行動が、バタフライ効果のように、地球を救うほど大きな活動になるんだよ」
2013年2月4日、アメリカに本部を置く海洋保護団体Sailors for the Sea 名誉会長デイビット・ロックフェラーが白幡小学校にやって来た。白幡小学校の海の環境保護活動や学習を評価し、活動認定証を渡したいというのだ。
子供たちは、遠方からのゲストを笑顔で迎え、 小さな認定証を受け取った。 |
そして、今度は、この来客に、自分たちが海で拾ったもので作った"いるか"のオブジェをプレゼントした。
ロックフェラーさんは笑顔とともに言った。
「皆さんの国日本と、私の暮らしているアメリカとの間にある海の名前を英語で言える人?そう、PACIFIC OCEANだよね。僕は東側からこの海を守る活動をするから、日本のみんなは、西側から海を守る活動をつづけてください。数年後には、またチェックしにきますからね。」
太平洋の東と西がつながった。
アメリカからの来客も、大きな笑顔を残していった。
投稿者:スタッフ | 投稿時間:10:20 | カテゴリ:コラム | コメント(0) | トラックバック(0)
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