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原子炉への消防車注水の大半、他の配管に 福島第1

2013/12/13 20:46
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 東京電力は13日、福島第1原子力発電所事故の発生直後、消防車を使って1~3号機の原子炉に注水した際、配管が分岐しているのに気づかず、原子炉に十分に水が届かなかったとする調査結果を公表した。弁を閉めて別の配管に流れないようにしていれば、炉心にある核燃料の溶融の進行を抑えられた可能性があったという。

 これとは別に、事故時の3号機原子炉内のデータを詳細に解析した結果、従来の想定より早い段階で非常用冷却装置が止まっていたと推定。炉心溶融の程度は従来の63%よりも大きく、格納容器に溶け落ちた燃料も増える可能性があることも明らかにした。

 第1原発では、原子炉は止まったが、津波で電源がすべて失われ、通常の冷却装置が使えなくなった。東電は事故発生翌日に緊急手段として消防車を原子炉につながる配管から毎時数十トンの冷却水を原子炉に送った。

 しかし、配管は途中で10カ所ほど分岐しており、注入した水の大半は別の機器に流れていた。原子炉には毎時数トンしか入っていなかったとみられる。このため水量は十分にあったが、原子炉を冷却できず溶融が進んだ。分岐部には弁がついており、弁を閉めていれば水の流出を防げた可能性がある。ただ、仮に注水がうまくできていたとしても、当時の状況から事故そのものを防ぐのは難しかったという。

 東電は今回の事実を事故直後の2011年3月下旬に把握していた。同11月には柏崎刈羽原発(新潟県)に配管の漏れを抑える弁を追加したが、公表していなかった。

 東電は昨年6月に事故調査報告書を公表したが、解明できていない部分が多く残っている。52件の課題について調査を進めており、今回うち10件の分析結果を公表した。

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