福島第一原発事故の発生当初に消防車で行った注水の大半が1~3号機の原子炉へ入らず、別の機器に通じる配管に流れていたとの調査結果について、東京電力は13日、記者会見を開き、消防車による注水手順が定められていなかったことを明らかにした。
水の逃げ道があったことを、事故直後の一昨年3月末に把握していたことも明らかにした。
姉川尚史常務執行役は「(事前に)水の逃げ道を入念に調べ、(配管の弁を閉じるなどの)対策を講じておくべきだった」と陳謝。これまで公表していなかったことについては「安全性の向上に役立つ(情報)という意識がなかった」と釈明した。
東電は、3号機の原子炉では冷却水の注入が、これまで考えられていたよりも数時間早く途絶え、従来の推定より多くの燃料が、圧力容器から外側の格納容器へ漏れているとの見方も示した。