肥満傾向の子ども 福島で増加12月13日 17時8分
肥満傾向の子どもの割合が全国的に減少するなか、福島県では5歳から17歳までのほぼすべての年齢で震災前よりも増えていることが文部科学省の調査で分かりました。
文部科学省は子どもの発育状態を把握するため身長や体重などについて毎年、調査を行っていて、今年度は全国の5歳から17歳までのおよそ70万人が対象となりました。
中学3年生の平均身長は男子が1メートル65センチ、女子が1メートル56.5センチとこの10年、ほぼ横ばいで、平均体重は男子が54キロ、女子が49.9キロで男女ともに減少傾向が続いています。
このため標準的な体重を20%以上上回る「肥満傾向」の子どもの割合は現在の調査方法になった平成18年度に比べて、すべての年齢で減少しています。
しかし、福島県では震災前に行われた平成22年度の調査と比べるとほぼすべての年齢で増えていて、なかでも6歳の女子と10歳の男子は1.8倍になっています。
また、8歳と10歳、13歳、14歳、それに15歳の男子、16歳と17歳の女子は肥満傾向の割合が全国で最も高くなっています。
福島県で肥満傾向の子どもが増えている実態は昨年度の調査で初めて明らかになり、文部科学省は「原発事故の影響で外で運動する機会が減ったことや、環境の変化による生活リズムの乱れが原因ではないか」と分析しています。
文部科学省は福島県と連携して運動の機会を増やすなど取り組みを進めていますが、今回の調査でも依然として歯止めがかかっていないことが分かり、「すぐに結果が出るわけではないので長期的に続けていく必要がある」と話しています。
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