北朝鮮、金日成主席の“遺訓”破り中国に金を大量輸出か　建国以来の経済危機との指摘―シンガポール華字紙

韓国の北朝鮮消息筋は１１日、北朝鮮がここ数カ月、中国に大量の金を輸出していると明かした。北朝鮮には「金を輸出してはならない」との故金日成主席の遺訓があり、これを破っての輸出は、北朝鮮経済が建国以来の深刻な危機に陥っていることを意味するとの指摘がある。シンガポール華字紙の聯合早報電子版が同日伝えた。

【その他の写真】

韓国政府の資料によると、北朝鮮の金埋蔵量は２０００トンで、その価値は最低でも８０億米ドル（約８２００億円）とみられる。

北朝鮮が中国に金を輸出したことは、韓国政府の対北朝鮮政策の効き目が出てきたことを意味するとの分析もある。また北朝鮮の経済改革を主導してきた張成沢氏が失脚したことで、同国の経済情勢はさらに厳しくなるとの見方も出てきた。

専門家は「韓国にとって北朝鮮経済の崩壊はもろ刃の剣だ。北朝鮮の軍事的挑発の可能性が高まる一方で、北朝鮮経済の韓国への依存度を高めるチャンスにもなるからだ」と話した。

（編集翻訳　恩田有紀）