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震災孤児と里親支援の拠点施設 仙台に来年12月開設

子どもの村の完成予想模型。右奥がセンターハウス

 東日本大震災で親を失った子どもたちの支援に取り組むNPO法人「子どもの村東北」(仙台市青葉区)は12日、子どもと里親の生活を支援する拠点施設の建設計画を発表した。太白区茂庭台の市有地に、里親の高齢化などで生活が困難となった孤児らを預かり養育する家屋5棟と、被災地の孤児や里親家庭を支えるセンターハウスを整備する。2014年3月に着工、同年12月の開設を目指す。

 敷地面積は約6000平方メートルで、市有地を有償で借りる。名称は「子どもの村東北」とする。専門的な研修を受けた里親が常駐し、5棟で最大30人の子どもを養育。一時預かりなども行う。センターでは、社会福祉士や精神科医らの専門スタッフが、被災孤児や里親の相談を受けるほか、家庭訪問なども行う。
 建設費は約2億7500万円、年間の運営費は人件費など約5000万円を見込み、資金の大半を寄付で賄う予定だ。
 震災では岩手、宮城、福島の3県で200人以上の子どもが両親を失い、大半が祖父母をはじめとする親族に引き取られた。
 NPO法人の飯沼一宇理事長は「将来的に祖父母が要介護状態となり、子どもの養育が困難になることも想定される。そうした子どもを家庭的な雰囲気の中で受け入れ、育てていきたい」と話し、幅広い支援を呼び掛けている。
 孤児と里親が暮らす「子どもの村」は、第2次世界大戦後、非政府組織(NGO)がオーストリアに設立したのが始まり。国内では10年に福岡市に初めて開設され、東北は国内2カ所目となる。


2013年12月13日金曜日

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