1トレード当たりの許容損失金額

 1トレード当たりの許容損失金額をどのくらいに設定すればよいのかというのは非常に奥の深い話題だと思うので、初歩的な話だけをするが、これに対する回答でよく見かけるのは、資金の2%以内に収めるのがよい、というものである。

 この数字にどれだけの根拠があるのか分からないが、私は1トレード当たりの許容損失金額を資金の何%にすればよいのかということを一般論で決めることはできないと思う。

 そもそも戦略が高勝率か低勝率かでまるで違う。

 仮に勝率が10%だが損小利大で長期的には利益が見込める戦略があるとする。

 勝率10%といっても、10回に1回は必ず勝つというわけではない。

 20連敗、30連敗することも珍しくはあるまい。

 そういう戦略で負けるたびに資金が2%減るようなポジションサイズでは多くの人がリスクが高すぎると思うのではないだろうか。

 また、最も当たり前のことではあるが、必ず先ず考えなければならないのは、その戦略は勝てる戦略なのか、ということである。

 もし勝てない戦略であれば、ポジションサイズなどは大きな問題ではない。

 資金がなくなるのが早いか遅いかであって、なくなることに変わりはないのである。

 もちろん、実際に勝てるかどうかはやってみて初めて結果として分かることだが、未来のことをあらかじめ知ることができない以上、次善の策としてバックテストを行って、ある程度の見当を付けることである。

 バックテストをすればpips、または変化率ベースでの最大損失を想定できるし(もちろん実際のトレードで想定外のことが起きない保証はないが)、そうすれば初期資金と一定のポジションサイズを与えることで資産曲線がどのように推移していくかを見ることもでき、それによって、どの程度のポジションサイズにすればよいかという見当も付くだろう。

 裁量トレードの場合、バックテストは難しいので、適切なポジションサイズはなかなか見出せない。

 それでも実際のトレードの平均利益や標準偏差を計算して様々なシミュレーションを行うことはできるが、裁量トレードに関しては守備範囲外なので、ここまでとする。

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