上場から2年足らずの米フェイスブック(FB)が今月20日の取引終了後にS&P500種指数に組み入れられる。米半導体検査装置メーカーのテラダイン(TER)との入れ替えになる。
ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)大手のフェイスブックの12日終値は前日比0.86ドル(1.72%)安の49.38ドル。S&P500構成銘柄への採用を手掛かりに時間外取引では上げに転じ、終値比4.01%高の51.36ドルをつけている。
これにより、S&P500に連動するミューチュアルファンドや上場投資信託(ETF)はフェイスブックをポートフォリオに加える必要が出る。S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスによると、昨年末時点で1兆6000億ドル(164兆円)相当が同指数に連動していた。
フェイスブックのS&P500への採用は、いつくかの銘柄に玉突き的な影響を及ぼした。テラダインは児童書出版の米スコラスティックにかえてS&P中型株400種指数に組み入れられる。スコラスティックはリンカーン・エデュケーション・サービシズとの入れ替えでS&P小型株600種指数に採用された。
フェイスブックは米天然ガス大手ウィリアムズとの入れ替えでS&P100種指数にも組み入れられる。 S&Pは米金融情報サービス大手マグロウヒル・フィナンシャル(MHFI)の子会社。
フェイスブックは2012年5月17日の新規株式公開(IPO)から1年7カ月後にS&P500に加わることになる。フェイスブック株は上場時のナスダック市場での問題やモバイル広告事業をめぐる不透明感から売られていた。だが、今年8月には公開価格の38ドルを回復し、年初来で約86%高となっている。
フェイスブックの指数組み入れまでの期間は米グーグルと同程度だ。グーグルは04年8月の上場から2年弱で指数に組み入れられた。一方、米インターネット通販大手アマゾン・ドット・コム、米インターネット競売大手イーベイ、米ヤフーはそれぞれS&P500に組み入れられるまでに3年以上かかった。