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故郷の家・京都、竣工!

 4月4日11時から、故郷の家・京都で、竣工・開設記念式が行われました。
 本年1月からすでに入居が始まっていましたが、この日は日韓双方の多くのお客様をお招きしての、晴れやかなお披露目の集い。ホームはたくさんの人の笑顔と祝福ムードに包まれました。当日の模様を写真でお知らせします。

◆心のこもったメッセージが次々に…

 式典には、日韓で政治や福祉などの世界で第一線で活躍している方々が列席。会場の文化ホールには来客者が納まらず玄関前の駐車場にも第二会場を用意し、モニターで式典を見ていただきました。
 式典は、金有作「故郷の家・京都」建設民団後援会会長の開会宣言でスタート。朴鐘淳・韓国忠信教会牧師による開会の祈祷に続き、こころの家族の歴史が映像で映し出されました。尹基こころの家族理事長の開会の辞(上の写真)、そして松井珍男子理事からは2004年5月からスタートした建設の経過報告がありました。
 その後、8人の方の祝辞の中で門川大作京都市長は、和服姿で登場「故郷の家ができたことで、京都の福祉文化が変わることに期待します」と、述べられました。
 「故郷の家・京都」支援の会顧問で小渕恵三元・総理大臣時代に内閣官房長官を務めた野中広務さんは、「子どもの頃、朝鮮から連行された人たちと食事を共にしながら生活してきました。朝鮮半島に償いをしたい、という思いが政治家への道の始まりです。今、故郷の家・京都がある場所は以前『0(ゼロ)番地』と呼ばれた河川敷で、不法建築の家が並び朝鮮から渡ってきた人らが住んでいました。昭和53年、私が副知事になり河川敷に電気とガスを通し、不法建築の家を松ノ木団地に生まれ変わらせたのです。今、故郷の家ができ、河川もきれいになったけれど、昔ここに、在日というだけで血や汗を流し、くやしい思いで死んでいった先輩らがいたことを忘れず、しのんでほしいのです。戦争の耐え難い傷あとが一つひとつ消えていく中、故郷の家を作った関係者のみなさまに本当に感謝したい」と心を打つ祝辞をくださいました。その後、玄関前に用意されたくす玉割りで故郷の家・京都は正式にオープンしました。
※左の写真は上から門川大作京都市長、呉榮煥・駐大阪韓国総領事、野中広務・元内閣官房長官、水谷幸正・京都支援の会会長。
 

◆日韓のお茶でもてなし

 11時からの式典の開始前から裏千家茶道で来賓者をもてなしたのは、日頃から故郷の家を支援してくださっている国際ソロプチミスト大阪・南陵のメンバー。メンバーの一人で、裏千家の師範でもある池田邦子さんがこの日のために茶室のしつらえから、お菓子選びなどをすべてプロデュース。ホールでは、次々と訪れる来客者に生菓子と抹茶が運ばれ、来賓者は大喜び! 桜をモチーフにした生菓子を見て歓声を上げる人や、運ばれた抹茶茶碗を手に取って「回してから飲むのですね?」と、質問する韓国の方もいました。ホール横の茶室では、5〜6人ずつが招かれて本格的な茶道の接待。見事な「ふくさ」さばきに客人らは目を見張る場面も。
 一方、式典終了後の交流棟ホールでは、日本では珍しい韓国茶「草衣禅師 生活茶 行茶」の披露がありました。韓国茶を振る舞ってくれたのは、禮智院光州支部のみなさん。行茶法は「全南 南海 一枝庵」で草衣禅師によって確立された「修行茶」の行茶法。この日、文化ホールの舞台の上で真っ白い韓服を身につけた6人の女性が横一列に並び一人ひとり、お膳の前に座り客人を出迎えました。客人がお膳の前に座ると、お辞儀をして作法の順に従って緑茶を入れてお茶をもてなします。日本の茶道と違うところは、一杯目を飲んで2杯目を待つ間に茶食をもてなすこと。1人対1人でもてなすこと。客人が望めば2杯3杯飲め、振る舞う側の亭主と温かい会話が楽しめることなどです。尹基理事長が行茶を楽しんだあと、李英愛・禮智院院長から茶道具一式が贈られました。


◆本場のビビンバを堪能!

 約300人分のビビンバを一気に調理したのは、全羅北海知事提供の全州ピビンバ。ご飯の上にキムチやぜんまい、ほうれん草などピビンバの具が敷き詰められた大鍋。それを金在Eさん、金京鎬さん、朴善圭さんの3人のコックがチャンゴの演奏に合わせて混ぜる混ぜる混ぜる。おいしいピビンバに長蛇の列ができました。

◆民族音楽で盛り上げ

 式典のハイライト、くす玉割りやビビンバ作りを演奏で盛り上げてくれたのは日韓民族音楽、コラボレーションユニット「チングドゥル」のみなさん(写真下・左)。関西を拠点に演奏活動をする若者5人グループ。日本人と韓国人のコラボで楽器はチャンゴから尺八まで多彩。また、式典では元長賢さんによる伝統楽器テグムの演奏(写真下・右)があり、会場いっぱいに美しい音色がひびきわたりました。

 
 



在日韓国老人ホームを作る会
故郷の家・京都支援の会
木浦共生園