もしも疑惑を追及する側にいたら、こんな言い訳は本人自身が許さないはずだ…[続きを読む]
環太平洋経済連携協定(TPP)の交渉は、シンガポールでの閣僚会合で目指…
環太平洋経済連携協定(TPP)の交渉は、シンガポールでの閣僚会合で目指した「年内合意」にこぎつけられず、年をまたぐことになった。
先進国と新興国、とりわけ交渉を主導する米国と、マレーシアやベトナムなどとの溝が埋まらなかったことが大きい。
日本は、交渉参加国の中で米国に次ぐ経済力を持つ。アジアの一員でもある。とりまとめへの橋渡し役を務められるかどうか、真価が問われよう。
交渉は、知的財産権の保護のあり方や、国有企業と民間企業の競争関係などをめぐって難航している。
知財分野では、医薬品の特許やデータの保護期間が焦点の一つだ。特許が切れた薬と同じ成分を使って安く作る後発薬の普及を左右する。政府の保護を受ける国有企業については、新興国で大きな役割を担っている現実がある。
自らの製品の権利を守り、新興国の市場をこじ開けたい大企業を抱える先進国側に対し、新興国は自由化を目指しつつも社会の激変は避けたい。
新興国が力をつけるなかで、新たなルール作りを目指すTPPは「21世紀型」交渉と言われる。それだけ困難も大きい。
しかし、経済の発展とその恩恵を実現するには、お互いが手を取り合っていくしかない。世界貿易機関(WTO)での多国間交渉が停滞し、二国間・地域間の交渉が全盛のなか、TPPがその試金石となる。
日本がなすべきことは何か。
議会から「一括交渉権」を得ていない米オバマ政権は、個々の業界の利益を代弁する議員の声に配慮して、ことさら強硬になっている面もあるようだ。
「アジア太平洋重視」を掲げるなら、妥協も交えつつ交渉をまとめようとする姿勢が欠かせない――。米政府にそう促すことは、日本の役割ではないか。
それには、日本もTPPが目指す「高い水準の自由化」にきちんと向き合う必要がある。
モノの貿易では、関税を撤廃する品目の割合を示す「自由化率」をめぐって、日本の提案が他国より見劣りすると批判されている。
日本がこれまで結んできた経済連携協定では、自由化率は90%に及ばない。
TPP交渉では、それを上回る提案を準備中のようだが、コメなど農産物5項目の「聖域」論にしばられていては、交渉の進展はおぼつかない。
国内農業の強化策と合わせ、さらに知恵を絞っていかなければならない。
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