名古屋グランパスのDFハーフナー・ニッキ(18)が11日、愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで契約更改に臨み(現状維持380万円)、クラブ側からポジション争い参戦への強い期待を示された。ニッキはオフ中に欧州を行脚し、世界トップレベルのDFを教材とするプランを明かした。
巨大な潜在能力を秘める197センチが、脱皮の手がかりを探している。ニッキは「この一年で高さは武器になると分かったけど、足りない部分もはっきりした。『体の強さ』『左足』『判断力』ですね」。Jリーグで8分間の出場に終わったルーキーイヤーを振り返り、課題を口にした。
オフでものんびりとは休めない。ニッキはこう語る。「特に判断の部分は体を鍛えるだけではダメです。サッカーの試合を数多く見ることが大事」。
12月末からは父・ディドさん=元グランパスGKコーチ=の母国・オランダへ渡る。兄・マイクのフィテッセ(オランダ1部リーグ)や、ドイツ・ブンデスリーガの試合を観戦する予定だ。
「バイエルンの試合は見たい。何かしら感じるものがある」。欧州王者のバイエルンにはベルギー代表DFファン・ブイテンらがいる。見て学ぶには最高の教材だ。
肉体的なトレーニングも欠かさない。11日からは静岡県内で短期合宿に入った。グランパスを退団した川崎トレーナーの指導のもと、バッティングセンターで動体視力を鍛えるなど異色のメニューをこなす。
チームはニッキの成長を待ち望んでいる。増川とダニエルの退団でセンターバックは手薄。契約更改の席では「闘莉王のレベルに追いついてほしい」と要望されたという。勝負の2年目へ、ニッキは心技体で万全の準備を整える構えだ。 (木村尚公)
◆ピクシーあいさつ「また会いましょう」
名古屋グランパスのスポンサー報告会が名古屋市内のホテルで開かれた。支援企業の関係者約200人が来場し、ストイコビッチ監督やGK楢崎主将が今季を総括した。退任するピクシーは「この会場にいる友人にはもう一度会おうと話をしました。サヨナラは言いません。またお会いしましょう」と別れのあいさつをした。
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