大阪・桜宮高:自殺は体罰原因、遺族が市を提訴
毎日新聞 2013年12月11日 13時14分(最終更新 12月11日 13時32分)
大阪市立桜宮高の体罰問題で、自殺したバスケットボール部主将を務めていた2年生の男子生徒(当時17歳)の両親ら遺族が11日、自殺は顧問だった元教諭=懲戒免職、傷害罪などで有罪確定=による体罰が原因として、学校を設置する大阪市に約1億6510万円の損害賠償を求め東京地裁に提訴した。
訴状などによると、元顧問は2012年12月18日、学校の体育館での練習試合後などに、指導に従わなかったとして生徒の顔や頭を平手で数回たたいたほか、自殺前日の同22日、生徒が質問に答えないことに立腹、平手で顔や頭を十数回たたいて口にけがをさせた。遺族側は「元教諭は継続的に、指導の名のもと暴力行為を生徒に行っていた。学校側は違法行為を認知しながら何ら対応しないまま放置し、管理責任を果たしていないのは明らか」と主張している。
元顧問は今年7月、生徒への傷害と暴行の罪で起訴され、大阪地裁は9月、体罰が自殺の一因と認め、懲役1年、執行猶予3年の判決を言い渡し、元顧問は控訴せず判決は確定した。両親らは関東地方に転居している。【川名壮志】
永井哲郎・大阪市教育長は「訴状をまだ受け取っていないが、誠意をもって対応したい」とのコメントを出した。