石炭火力、日の丸技術で復権 超効率「IGCC」稼働時間の記録更新中 (3/3ページ)

2013.12.11 06:41

 ◆世界的に再評価進む

 IGCCが注目される背景には、(1)石炭の埋蔵量が豊富で安価なこと(2)石油や天然ガスのような地域的な偏りが少ないこと(3)CO2や有害物質の排出が少ないこと-がある。英石油大手、BPによると、世界のエネルギーシェアは2012年に高価な石油に代わり約60年ぶりに石炭がトップに返り咲いた。価格志向は国際的に強まっているのだ。

 世界の石炭可採年数は112年(英BP統計2012年版)と、石油の40年強、天然ガスの70年弱より長い。世界では発電量の約4割が石炭火力で、新興国を中心に石炭火力の利用は伸びている。国内でも、原子力発電所が停止した11年度の電源比率(発電量ベース)で、石炭火力は25.0%、12年度は27.6%と、液化天然ガス(LNG)を使ったガス火力に次ぐ高い稼働状態が続く。

 IGCCの進化は、安価な燃料調達や調達先の多様化に加え、地球温暖化ガスの削減にもつながると期待されている。(青山博美)

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