ライフ【家庭医が教える病気のはなし】(33)患者さんに納得のいく説明を+(2/2ページ)(2013.12.10 10:30

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【家庭医が教える病気のはなし】
(33)患者さんに納得のいく説明を

2013.12.10 10:30 (2/2ページ)

 日本高血圧学会はどうでしょうか。ホームページには「バルサルタン臨床試験の問題に関する高血圧学会の対応の経過報告」という一文があり、今後の改善に向けた提言はなされています。ただ、今回の問題そのものには全く触れていません。さらに、以前も書きましたが、高血圧の診療ガイドラインの改訂で今回の問題に積極的に触れることなく、ディオバンと同系統のさらに高価なアンジオテンシン受容体拮抗(きっこう)薬を第一選択として勧める部分に全く変化はありません。

 学会の偉い人たちは論文捏造を見抜けず、ディオバンを他の薬よりも良いものとしてさんざん勧めてきたわけですが、その責任についてだれも語っていないように思われます。

 今回の問題の一番の被害者は、ディオバンを処方されていた患者さんだ、と私は思います。「この薬を使い続けていいですか」と不安に思い、私の診療所にいらした患者さんもたくさんいます。そんな方たちに納得のいく情報開示と説明ができているのか、今一度、考えてほしいのです。(武蔵国分寺公園クリニック院長・名郷直樹)

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