がれき焼却処理 宮城県は年内終了へ12月11日 18時32分
東日本大震災の発生から11日で2年9か月となりました。
岩手、宮城、福島の3つの県で発生したがれきは、合わせるとおよそ90%が処理を終え、宮城県では今月中に焼却処理が終わる見通しとなりました。
がれきの処理には多くの被災者が関わり、被災地の雇用の受け皿になってきた面もあり、作業に当たってきた人たちの再就職が課題となっています。
東日本大震災で、岩手、宮城、福島の3つの県では、津波で流された住宅の木材などのがれきは、推計で合わせて1635万トンに上ります。
環境省によりますと、ことし10月末の時点で、がれきの処理は、宮城県で94%、岩手県で86%まで進んでいます。
福島県では避難区域を除いて59%にとどまっていますが、3つの県ではおよそ90%まで処理が終わっています。
このうち、宮城県と岩手県では、土砂などの津波堆積物も含めて来年3月末までに処理が終わる予定で、宮城県では今月中にがれきの焼却処理がすべて終了する見通しとなりました。
宮城県によりますと、ことし10月の時点で、4700人余りががれき処理に従事していて、処理には多くの被災者が関わり、被災地の雇用の受け皿の1つとなってきました。
しかし、処理が終わる見通しとなり、期限を設けて雇用された人たちも多いため、被災地では作業員の再就職が課題となっています。
このうち、がれきの選別に当たる作業員が県内で最も多い東松島市の処理場では、今も430人が選別作業に当たっていますが、この処理場は今月25日に終了し、次の仕事先が決まっていない人は110人余りとなっています。
特に高齢の作業員の再就職は難しく、職場の確保も課題となっています。
がれき処理の終了は復興に向けた大きな前進ですが、幅広い雇用の受け皿となる被災地の地域産業の復興が一層、重要になっています。
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