医療法人徳洲会グループから受けた5000万円の“裏金疑惑”を持たれている東京都の猪瀬直樹知事(67)が9日、都議会総務委員会の集中審議に臨み、苦しい釈明を繰り返した。公表されていなかったカネや資産の話も表に出て、辞任要求を突きつけられた。
一問一答形式で行われた委員会の冒頭、猪瀬氏は「責任の取り方として、給料を1年間全額返上したい」と約2200万円を辞退する“タダ働き”を宣言。都議や傍聴席からは「そういう問題じゃない」「バカにしているのか」とヤジと怒号が飛び交った。
猪瀬氏はこの日も徳洲会から5000万円を借り入れた理由を「都知事選後の生活に不安があった」と繰り返したが、潤沢な収入と資産があることも表に出された。
公明党の東村邦浩都議は「(個人事務所への)7000万円もの貸付金がある。印税収入はいくらもらっているのか?」と問いただし、猪瀬氏は「副知事の給料と印税収入とで4000万円くらい」と答弁。副知事の給料は約1800万円で、過去66冊の著作がある猪瀬氏は毎年約2000万円もの印税を得ていた計算になる。
さらに東村都議は「臨海地域の会員制ホテルを利用していますね」と指摘。
「お台場海浜エリアに5年前にオープンした超高級リゾートホテルで、会員権は約1000万~4000万円。政財界やスポーツ・芸能界のカネ持ちが利用しています。基本的に会員と招待された人以外は立ち入れない豪華なホテルです」(永田町関係者)
東村都議は委員会後、「借入金でも選挙資金でもなく裏金と実感した。作家として成り立つだけの経済基盤があるのにお金に不安があるなんてウソです。会員権だけじゃない。第2、第3弾がある」とさらなる金満ぶりを示す材料を予告する。
この日の“給料返上宣言”で、印税収入だけで生活できることを自ら証明したともいえ、自民・公明両党は「都民、都議会をバカにするな。そんな答弁は通用しない」「即刻、知事職を辞するべき」と発言。いよいよ進退窮まった。
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