日本代表の1次リーグ対戦国がコートジボワール、ギリシャ、コロンビアに決まり、ザックジャパンはブラジルW杯モードに入った。まずは1次リーグ突破へ対策を練り始めたが、試合を開催する3都市の気候も大きな課題。いずれも高温多湿で暑熱対策が必要となっている。MF本田圭佑(27=CSKAモスクワ)、FW香川真司(24=マンチェスター・ユナイテッド)ら欧州組のコンディション調整も懸念材料になるなか、直前合宿を欧州ではなく指揮官お気に入りの中東カタールで実施するプランも浮上した。
日本代表の早川直樹コンディショニングコーチ(50)は「23人でW杯に行くが、半分は欧州で活躍している。5~6月の欧州は日本の春のようで、湿度も低く過ごしやすい。その彼らが、どう本番に臨むかを考えている」と話した。
欧州組は5月にシーズンが終わる。その後に短いオフを取り日本代表に合流することになるが、肉体が暑さに慣れないという。実際、ここ数年5月に開催した国内試合では、欧州組が代表に合流した数日間口を揃え「暑い、暑い」を連呼。「湿度と温度が気になる」と訴えていたという。
環境の急激な変化に順応するには、選手によって個人差がある。3日で慣れる選手もいれば、2週間以上かかる選手もおり「頭を悩ますところです」(早川コーチ)。本番までにどう対処するか。特にブラジルに渡る直前の合宿地が、欧州組の明暗を分けることになる。
早川コーチによれば、この暑熱対策にはいくつかの選択肢がある。「中東はそこまで湿度がないが、中東でやってメンタル面を切り替えて次のところに進むのは効果的かなとは思う。中東でやるかはまだあれですが…。欧州に行って向こうに行くのもあるだろうし、それこそメキシコやアルゼンチンでやるのも一つの選択肢。あとはどれを選択するのか」
有力視されるのは中東カタールのドーハだ。ザックジャパンはドーハを基点にW杯予選を戦っており、慣れ親しんだ“お気に入り”の地。ここで暑さに慣れて、アルベルト・ザッケローニ監督(60)が希望する欧州合宿に向かうプランもあるという。早川コーチは体調管理の立場からスタッフ会議で意見を伝える。
日本サッカー協会の原博実技術委員長(55)は直前キャンプ地について「最終的に監督ともミーティングをして、できるだけ早く決めていかないと」と話す。香川ら欧州組のコンディション調整を優先することになりそうだ。
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