北東アジア歴史財団事務総長、ソク・トンヨンさんが8月にトルコで開催された「第19回東海(日本名:日本海)の地名と海の名前に関する国際セミナー」に出席、朝鮮日報(8月29日付)に寄稿しました。このセミナーは同財団とイスタンブール大学などが共催し、4大陸・15カ国から約30人の地名専門家らが出席しました。
ソクさんは「各文化圏・言語圏で使用される地名を尊重する傾向が世界に広まり、地名を併記する例が増えている」と指摘します。
そして「韓国国歌の歌詞が『東海』から始まるのは、東海=韓民族(朝鮮民族)の歴史そのもの」「東海は韓国で2000年以上使用されてきた名称だ」「1929年の国際水路機関(IHO)で世界の海の境界・名称の基準を決めた際、『日本海』と登録されて以来、これがずっと使われているが、日本が韓国を占領していた時のこと」と訴えています。
また「韓国政府は1991年に国連に加入した翌年、国連地名標準化会議(UNCSGN)で東海表記問題を正式に提起した。2000年の世界地図で2.8%(日本政府調査)に過ぎなかった東海・日本海併記の割合は09年には28%(韓国政府調査)に至った」と紹介しています。
ソクさんによると「日本政府は日本海以外の名称は受け入れないと言っているが、韓国は韓日合意に至るまで両国の名称を使おうと主張、IHOとUNCSGNも『地形物の名称で合意していない場合は各国の地名を併記するのが原則』としている」そうです。
ソクさんは「長期的な課題ではあるが、韓国の立場を一貫して国際社会に知らしめれば、世界地図に東海と表記される日が必ずや来ると信じる」と、結んでいます。
9年で10倍に増えた東海・日本海併記の世界地図。韓国政府の調査が統計学的に信頼できるものであれば、ソクさんが心配するほど「長期的な課題」ではないかもしれません。