:2013/12/11 (水) 06:42
きょうのNY市場は円安の動きが一服しており、ドル円もクロス円も調整の動きが優勢となった。特段の材料は出ていないが、先週の米雇用統計から来週のFOMCに向けてのポジション調整が出ているものと思われる。
ドル円は一時102.60近辺まで下落。米国債利回りも今週に入って下げが続いており、ドルも売りが優勢。一方、円売りも一服から、ドル円は調整の動きが強まっている。きょうの10日線は102.50付近にあり、サポートとして意識される。102.50/60水準には買いオーダーも並んでいるようだ。
一方でユーロは堅調な動きを続けており、ユーロドルは一時1.38をうかがう動きも見せてた。先週のドラギ会見でECBの早期の追加緩和はないとの見方や、来週の米FOMCに向けての思惑などが交錯しているようだ。
ファンダメンタルズからの追い風は無い状況とは思われるものの、ユーロが堅調な背景として来年のECBが実施するストレステストに向けた欧州銀からの需要も考えられる。
ストレステストのスケジュールは、2014年第1四半期までに資産査定を終了し、第2四半期からテストを開始する。その資産査定の対象は今年12月31日時点のバランスシートとなっており、それに向けて欧州銀が手元資金を確保しておこうという動きが広がっているものと見られる。ECBが前回実施したLTROの早期返済が進む中、過剰流動性は低下しており、短期金融市場では短期金利が上昇している中、ドルやポンドの資産を一旦売って、ユーロを早めに手当てしようという動きがユーロを支えている面もありそうだ。