“自民党渡辺派”とはサヨナラだ!! 江田憲司前幹事長(57)らみんなの党所属議員14人が9日、離党届を提出し、新党結成を宣言した。会見では渡辺喜美代表(61)に対する不満が噴出。「独断専行の政治だった」と江田氏が言えば、「排除の論理だ」「代表は器じゃなかった」と続いた。この分裂が野党再編の引き金になりそうだが、肝心の日本維新の会の動きはなぜか鈍い。
江田氏は「結党の当事者として、こんなことになるとは思わなかった。断腸の思い。結党の原点に戻り、政権交代が可能な勢力を作る」と複雑な心境を語った。すでに離党している柿沢未途衆院議員(42)も含め、15人で、年内に新党を結成する。衆参35人の議員から半数近くがごっそり抜けることとなった。それだけ渡辺氏への不満が、議員らにたまっていたのだ。
江田氏は「代表は安倍首相と会食して手を握っていた。与党入りを狙っていると評されても仕方がない」と節操のなさにあきれ果てた。
「代表と話した時、『自民党渡辺派としてやっていく』との発言があった」と暴露したのは林宙紀衆院議員(36)。
小野次郎参院議員(60)は「柿沢氏の辞めさせられ方を見て、民主的に代表を代わってもらうという状況ではなかった。悔しい思い」と独裁ぶりを指摘する。寺田典城参院議員(73)も「代表には許す心、受け入れる心がない」と嘆いた。
年内にも新生みんなの党ができるわけだが、狙いは野党再編だ。江田氏と維新の橋下徹共同代表(44)は連絡を取り合っているという。しかし、維新がすぐに合流するというわけでもなさそうだ。
維新関係者は「早過ぎないか。次の選挙まで時間があり過ぎて新鮮味がなくなる。また、政党は結党時のメンバーが幹部として主導権を握るから、江田新党に民主党の細野豪志氏や維新の松野頼久氏が行くとは考えづらい。江田氏の下にはなりたくないだろう」と明かす。
維新でも東西分裂が何度も取り沙汰されたが、橋下氏の発言待ちの状況だという。
「例えば原発輸出の件で、石原慎太郎共同代表は賛成。大阪系議員が『橋下さんは反対のはずですが…』と会合で言うと、石原氏は『大丈夫。彼も理解してくれている』と言うんですよ。そうはいっても、橋下氏の口から直接聞かないと納得できない。とはいえ橋下氏が意見を言ったら、党が割れかねない。石原氏は橋下氏に発言させないでしょう」(ベテラン秘書)
野党再編の道のりは険しそうだ。
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