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原爆症認定、非がん3疾患 基準緩和 爆心地2キロ内 放射線起因求めず

2013年12月11日(最終更新 2013年12月11日 00時10分)

 政府は10日、長崎、広島で被爆した原爆症患者の認定基準で、心筋梗塞などがん以外の3疾患認定の壁になっていた「放射線との因果関係(放射線起因性)」を条件から外す方針を固めた。がんと白血病は、これまでの「積極認定」から「原則認定」に改める。原爆投下から68年が経過し、高齢化が進む被爆者を援護する観点から、救済の範囲を拡大させる。

 がんや白血病は多くの被爆者が認定されているが、非がん疾患では被爆との因果関係の立証が難しく、各地で認定却下が相次いで訴訟になっている。政府は、被爆者団体や自民党の「原子爆弾被爆者救済を進める議員連盟」の要請を受け、基準緩和を決めた。

 新基準は、がん以外の心筋梗塞、甲状腺機能低下症、慢性肝炎・肝硬変の認定条件から放射線起因性を外す代わりに、爆心地から「3・5キロ以内」の直接被爆を「2キロ以内」とする。放射線白内障は「これに近い距離」を積極認定する。

 ただ、裁判で原爆症と認められた中には4キロや6キロで被爆したケースもあり、新基準では不十分との批判が出る可能性がある。

 一方、がんや白血病については、現行通り爆心地から3・5キロ以内で被爆したり、原爆投下から100時間以内に2キロ以内に入ったりした条件を維持。その上で、これまでの「積極認定」を「原則認定」とすることで救済を確実にする。

 政府は、新基準を、16日に開かれる厚生労働省の「原子爆弾被爆者医療分科会」に報告し、了承を得る見通し。残る焦点は、原爆投下から100時間以内に爆心地から2キロ以内に入った人や、100時間後から2週間以内に1週間程度滞在した人の非がん疾患の取り扱いとなる。政府はこれについても見直しを視野に検討を進めている。

【ワードBOX】原爆症認定基準

 国の基準を覆す司法判断と政治決着による見直しが繰り返され、現行の基準は2008年に緩和された。だがそれ以降も認定を求める裁判で国敗訴が相次いだため、厚生労働省は10年12月に基準見直しのための有識者検討会を開始。今月4日に決定した報告書は、専門家と被爆者の意見がかみ合わず両論併記となった。自民党などは政府に新たな政治決着を働き掛けている。

=2013/12/11付 西日本新聞朝刊=

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