アジア・太平洋株式サマリー:香港株反落、上海指数ほぼ変わらず
12月10日(ブルームバーグ):アジア・オセアニア各株式市場の動きは以下の通り。
【香港株式市況】
香港株式相場は反落。ハンセン指数が3営業日ぶりに値下がりした。中国の11月の工業生産が市場予想を下回る伸びにとどまった。
石炭生産の中国中煤能源 (1898 HK)は2.4%安。マッコーリー・グループが投資判断を引き下げた。株式市場を運営する香港取引所(388HK)は0.9%安。中小証券会社のコスト削減支援のために一部の手数料を免除する方針を示した。
中国最大の造船会社、中国熔盛重工集団(1101 HK)は8.9%高。中国政府が国内の造船会社への補助金を増やすことを明らかにした。
ハンセン指数 は前日比66.98ポイント(0.3%)安の23744.19。2011年4月以来の高値となった今月2日の終値からは1.2%下落した。ハンセン中国企業株(H株 )指数は前日比0.4%安の11382.16で終了した。
キムエン証券(香港)のセールストレーディング担当ディレクター、アンドルー・サリバン氏は電話取材に対し、「投資家は現行水準で相場を追うことには乗り気でない」と述べた。
【中国株式市況】
中国株式相場 では上海総合指数がほぼ変わらず。中国の11月の工業生産の伸びは市場予想に届かなかった。
造船会社の中国船舶工業(600150 CH)が5.3%安。変圧器などを製造する特変電工(600089 CH)は2.1%安。家電メーカーの青島海爾 (青島ハイアール 600690 CH)は10%高。中国最大の電子商取引運営会社アリババ・グループ・ホールディングは、海爾電器集団(ハイアール・エレクトロニクス・グループ)と同社の物流部門に出資することで合意した。
中国の11月の工業生産は市場予想を下回る10%の伸びにとどまった。一方、小売売上高は13.7%増と前月から伸びが加速。国家統計局が10日、発表した。
上海証券取引所の人民元建てA株と外貨建てB株の双方に連動している上海総合指数 は、ほぼ変わらずの2237.49で終了。0.1%未満の下げだった。上昇銘柄と下落銘柄の比率はほぼ同じだった。上海、深圳両証取のA株に連動するCSI300指数は同0.1%高の2453.32。小型株からなる創業板(チャイネクスト)指数は反落して0.8%安。
国元証券のアナリスト、ツァイ・フォン氏(上海在勤)は「小型株が安定しておらず、センチメントは良くない」と指摘した。
【インド株式市況】
インド株式相場は反落。指標のS&Pセンセックス指数は前日に過去最高値を更新していた。電力株や資本財銘柄の下げが目立った。
インド最大の電力会社、NTPC は2008年1月以降で最もきつい値下がりで、電力株指数は3カ月ぶりの大幅下落となった。エンジニアリング会社、ラーセン・アンド・トゥブロ は9月以来の大幅安。資本財銘柄指数は10カ月ぶり高水準から反落した。
ムンバイ市場でセンセックス指数 は前日比71.16ポイント(0.3%)安の21255.26で終了。地方選挙で最大野党のインド人民党(BJP)が勝利を収めたことを背景に、同指数は前日に過去最高値を更新した。BJPは来年実施の総選挙で、10年にわたる国民会議派による国政支配の終了とナレンドラ・モディ首相の誕生を目指す。
【オーストラリア株式市況】
S&P/ASX200指数は前日比0.87ポイント安の5143.55。
【韓国株式市況】
韓国総合株価指数は前日比6.93ポイント(0.4%)安の1993.45。
【台湾株式市況】
加権指数は前日比1.23ポイント安の8443.39。
更新日時: 2013/12/10 20:51 JST