これから飲み会やデートが増える時期。そこまで親しくない人や、気になる人との会話の機会も増えますよね。会話で怖いものといえば……そう、“沈黙”。よほど親しい間柄でない限り、会話に沈黙が訪れるのはもはや恐怖。「気まずい」とうつむいたり、「何か話さなくちゃ!」と焦ったり、無理に新たな話題を始めがちです。
しかし、「必死な気持ちは相手に伝わってしまいます。相手に対してもプレッシャーを与えて、より気まずくなってしまいます」と会話力向上サイト『雑談力のきいろわ』の管理人、野本ゆうきさんは言います。
焦って沈黙を消しても、逆効果なんですね。ではどうすべきなのか、当サイト及び野本さんのお話よりご紹介します。
■沈黙は会話に“必要不可欠”
野本さんによれば、雑談好きな人でも沈黙が苦手な人が多いとのこと。沈黙に悩んでいるのは、自分だけではないのですね。
「そもそも、沈黙はどんな親しい間柄にも必ず訪れます。必ずです。親友同士だって、家族だって、恋人同士だってです。この事実を受け止めてください。だから、もしあなたが誰かと雑談をしていて、沈黙が訪れたとしても怖がらないでください」と野本さん。
逆に沈黙のない会話を想像すれば、ピンと来るはず。沈黙がなければ、まず疲れますよね。むしろ沈黙があるよりも、早く会話が終わってしまうことでしょう。また、1つの話題が終わった後に沈黙という間を置かなければ、どこか落ち着きのない会話になってしまいます。会話に沈黙は“必要不可欠”なのです。
「気まずい沈黙を完全になくすことは、不可能だと私は思っています。しかし、考え方を変えれば、沈黙は恐怖ではなく、雑談の途中で訪れる“ちょっと間の休憩時間”にすることができます」と野本さん。沈黙があるからこそ、落ち着いた話ができると考えてみましょう。
■会話中の感情は“連鎖”する
では、具体的に沈黙をどう切り抜ければいいのでしょうか。
「まず落ち着いてください。リラックスです。あなたがリラックスすれば、それを見て相手もリラックスするでしょう。リラックスしていることを伝えるために、相手に対して目で微笑んで見るのもいいでしょう。それを見れば相手も安心します」
忘れてならないのは、“会話中の感情は伝わり、連鎖する”ということ。あなたが焦れば、相手も焦ります。だからこそ、あなたからリラックスするのです。
「テーブルの上のコーヒーがあったなら、それをゆっくりと味わいながら飲むのもいいでしょう。外の風景に目を向けて、心を落ち着かせるのもいいでしょう。そうしているうちにまた、話したい話のネタは自然と見つかるものです」
ゆったり落ち着くことで会話の内容を振り返り、掘り下げて質問するのも良いでしょう。「そういえば」と聞きたかった話を思い出すかもしれません。改めて相手を見て、「新しいカバンですね」なんて気付くこともあります。落ち着いたほうが、より自然な話題も出てきます。
沈黙中もリラックスできる相手なら、印象もかなり上がりますよね。まずはリラックスを心がけてみましょう。
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【取材協力】
※ 雑談力のきいろわ・・・雑談が苦手で会話が続かない、会話のネタがない、コミュニケーション能力を上げたい人のための“本気”の会話力向上サイト。 サイトの書籍『話し下手でも7割聞くだけで相手を惹きつけられる会話のコツ46』(ケーズ・パブリッシング)発売中。
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Eric Albee
(著:宮野茉莉子)