店や博物館まで開くほどバイク愛に溢れた米国のある男性は先日、妻から「ハーレーダビッドソンと私、どっちか選べ」と迫られた。しかし、即断できなかった彼は、見知らぬ第三者に夫婦の運命を委ねることにしたそうだ。
英紙デイリー・ミラーや英ニュースサイトのオレンジニュースなどによると、この男性は米バージニア州チャールズシティに住む、ボブ・ホワイトさん。オートバイの修理会社だけでなく、中古バイクの博物館まで開いてしまうほどバイク好きな彼は、最近、妻との間に大きな問題を抱えてしまった。彼が所有していた大切なバイク、ハーレーダビッドソン・スポーツスターを巡り、妻が「ハーレーと私、どっちを処分するか」決めろと迫られたのだ。
もちろんホワイトさんにとって、妻が大切な存在であることは間違いない。しかしハーレーもまた、彼にはとてもとても大事な物だったようだ。そして答えを見出せなかった彼は、米国のコミュニティサイト・クレイグスリストに、“買い手”に結論を求める売り出し広告を掲載した。ハーレーと妻の両方を収めた写真を載せ、購入希望者に「選んでください」とどちらを買うか委ねたのだ。
広告には、ハーレーと同じように妻についての説明もしっかり記載。自身のハーレーを2006年製で「素晴らしい状態」と紹介したかと思えば、“1959年モデル”とされた妻もまた「素晴らしい状態」と記したまでは良かったが、終始買い手にアピールする言葉が並ぶハーレーの説明に対し、妻にだけは最後に「意地悪」とマイナスな一言が……。大事な宝物を売れと迫られた恨みか、それともやはり妻を手放したくなかったのか、ともあれ彼はハーレーも妻も売却目標額を「5,900ドル(約60万円)」に設定し、下取りも応じるとして買い手を募ったそうだ。
ただ、この広告は12月はじめに掲載されメディアの注目を集めたが、現在(12月9日時点)はクレイグスリストから削除されていて、ハーレーも含めて取引が成立したのかは不明。話題になって思いのほか多くの人に「ユーモラスな広告」を見られてしまったホワイトさんは、その時になって初めて、きちんと妻の質問に対する答えが見出せたのかもしれない。