できごと【関西の議論】日本名“強制”は雇い主の「善意」だった…「屈辱」と訴えた在日韓国人2世は敗訴で何を得たのか+(4/4ページ)(2013.12.10 07:00

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できごと

【関西の議論】
日本名“強制”は雇い主の「善意」だった…「屈辱」と訴えた在日韓国人2世は敗訴で何を得たのか

2013.12.10 07:00 (4/4ページ)westナビ
通名(日本名)使用を強制されて精神的苦痛を受けたとして、建設業者などに損害賠償を求めたが、大阪高裁は控訴を棄却した。判決後、記者の質問に答えた原告の金稔万さん(左)は「本名を名乗る権利を訴え続けたい」と語った=11月26日午前、大阪市

通名(日本名)使用を強制されて精神的苦痛を受けたとして、建設業者などに損害賠償を求めたが、大阪高裁は控訴を棄却した。判決後、記者の質問に答えた原告の金稔万さん(左)は「本名を名乗る権利を訴え続けたい」と語った=11月26日午前、大阪市

アイデンティティー侵害

 2審判決は結局、金さんが通名で働いていた期間中、ゼネコンや1次、2次業者に対し、通名使用の拒否や本名で働くことを求めていなかったと認定。業者の対応について「金さんを速やかに仕事に従事させるためで、アイデンティティーを侵害するなどの悪意も認められない」と判断し、金さん側の請求を退けた。

 ただ、敗れはしたが、1審が「金さんが『通名でかまわないのですぐに働きたい』と承諾した」と認定した部分を2審は否定。「雇用手続きについて業者に誤解があり、不必要な通名使用を強いたことは否定できない」と認めた上で、業者側が本名のシールを剥がして捨てたことも「アイデンティティーを侵害される結果が生じた」と言及した。

 「本名を名乗る権利を訴え続けたい」。金さんは判決後、悔しさに声を詰まらせながらそう話した。

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通名(日本名)強制の2審判決のため、大阪高裁に向かう原告の金稔万さん(前列右から3人目)ら=11月26日午前、大阪市

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