スタジアム建設で賛否 亀岡駅北側の公園、市民意見106件
亀岡市はこのほど、球技専用スタジアムの建設地を含むJR亀岡駅北側一帯の都市計画公園について市民意見をまとめた。106件が寄せられ、公園計画の推進を求める声の一方、付近に生息する国の天然記念物アユモドキへの影響や治水面の不安を訴える意見があり、賛否が分かれた。
全体では肯定的な意見が半数以上となった。スタジアムに対しては「まちの活性化や雇用の創出に大きく貢献する」「世界トップレベルの試合を見て大きな夢を持つことは青少年の健全育成に貢献する」と全面的な賛同のほか、「イベントで人が集まれるサブグラウンドが必要」などの要望があった。「保津橋からの景色を損なわないように」「亀岡の歴史展示や農作物の直売所も設けて」とスタジアム以外への注文もあった。
否定的な意見では「アユモドキ生息地になぜスタジアムが必要なのか理解しかねる」といった声のほか、「水害常襲地を公園にするなど非常識極まりない」「盛り土による浸水被害の拡大を懸念する」と治水面での指摘があった。
市は今後、意見を踏まえた計画原案を作成し、公聴会や都市計画審議会などを経て、都市計画決定を目指す。市は意見をホームページ上で紹介している。
市が計画する「京都・亀岡保津川公園(仮称)」は、桂川(保津川)と曽我谷川などに囲まれた約13ヘクタール。府が球技場を建てる「スポーツゾーン」、アユモドキなどの希少種が生息できるようにする「共生ゾーン」、芝生広場やバーベキューなどができる「憩いのゾーン」を整備する。市は8月までに公園素案を策定し、ファクスなどで市民意見を受け付けていた。
【 2013年12月07日 11時00分 】