( 12/10 付 )

 師走も十日、新年を迎える準備が慌ただしさを増してきた。神社もこの時期は初詣客向けの熊手や破魔矢など、縁起物の点検や仕分け、袋詰めに余念がない。

 霧島市の霧島神宮は、みこ12人が中心となって作業にあたっている。例年、正月三が日に30万人以上が訪れる県内有数の神社だけに取り扱う縁起物は大量だ。お守りだけでも40種類、15万体になるという。

 実のところ、正月の準備は9月から始まっている。来年のえと「午(うま)」の図柄を選ぶだけでも、すんなりとはいかないらしい。神職やみこらで意見を出し合って決める光景を想像すると、何ともほほえましい。

 年が押し詰まってくると、臨時のみこの研修もスタートする。大勢の参拝客に対応するため、みこの心構えに始まり、お参りの仕方や言葉遣いなど、神に仕える者がわきまえておくべき注意点を学ぶ。若い人にとってはいい勉強の機会だろう。

 家内安全から事業成就、志望校合格など、初詣客の願いはさまざまである。霧島神宮の禰宜(ねぎ)を務める赤崎大和さんは、「1年の初めにあたり、少しでも気持ちよく参拝していただけるように準備している」と語る。

 各神社ではこれから、今年1年の汚れや罪をはらい清める大祓(はら)い式や、年の初めに五穀豊穣(ほうじょう)や国民の安寧を祈る歳旦祭などの祭事が引きも切らない。「巳(み)」から「午」へ、年の区切りを迎えるのも間もなくである。


 
戻る ]

PR特集

南日本新聞データベース

掲載記事85万件。記事の切り抜きイメージをPDFで表示、気になる記事をスクラップ。お申し込み受け付け中!

奄美なひととき

奄美に心奪われた執筆陣が、奄美群島の魅力を紹介するコラム。「奄美なひととき」を収めた壁紙もプレゼント!

冬のご贈答・お取り寄せ特集

相手の喜ぶ顔を思い浮かべて、ギフトを選んでみませんか。

第18回かごしま郷土芸能

勇壮な舞に躍動感あふれる踊り、踊り手をもりたてる太鼓や笛、鉦(かね)のリズム-。

コンテンツランキング

ニュースランキング

創発塾2013
第3回地域再生大賞
全国学力テスト
センター試験特集

373news.comに掲載しているコンテンツの著作権は、南日本新聞社または各情報提供者にあります。2次利用の可否は読者センターまでお問い合わせください。
Copyright Minami-Nippon Shimbun. All rights reserved.