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第十六話

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第十六話

 


 高らかなる凱旋とばかりに登校したイリヤ姉だったけど、校門をくぐった瞬間に生徒会に拉致された。
 やっぱり、一成だけじゃ処理できん、というか一成だからこそ処理できない仕事があるんやろなぁ。


 たとえば、タイガー案件とか。


 まぁ、それ以外にもいろいろとあるんだろうけど。

 

 


 そうそう、最近葛木先生のネクタイがラブリーなんだそうだ。
 先生自身は柄物に興味はないそうなのだが、奥さんの薦めだと、何気に呟いた姿を見て女子生徒の人気が急上昇とか。


 やるな、キャス子。
 妻帯者の教員と女子の人気鰻登りや。


 シロちゃんも変わらずの人気に加えて、新たなそうの人気が延びているとか。
 新しい層は知らんが、シロちゃんは人気者やしなぁ。


 で、遠坂。
 この休みの期間は、ロンドン留学の下見と言うことになっている。
 実際に時計塔(ロンドン)に行くつもりらしいので、そのへんに嘘はないそうだけれど、そのロンドン留学に俺を巻き込もうとしているのが怪しい。
 本人は、「そ、そ、そんなわけないじゃない」と動揺していたけれど、イリヤ姉は確信しているってアイリ母さんが言っていた。
 まぁ、ロンドンぐらいやったら近いもんやし、ええけどな。
 でも、魔鈴さんやらタマモやらミイさんやらケイがいるから、冬木はあんまり離れたくないんやけどな。


「幻想と魔術のロンドン。興味ありますよ?」
「タダオがいるなら、どこでも良いわよ?」
「・・・家政婦はご入り用じゃありませんか?」
「・・・俺もいっていい?」


 どうやら皆さん行くつもり満点だな、うん。
 こうなれば、シロちゃんやら桜やらアルトリアもひっくるめて、全員でいくか。
 恋もねねも、みんないっしょや!


「ご主人様、おでかけ?」
「ん? 恋。どっちかっていうと、引っ越しやな」
「ほぉ、どこですかな!?」
「ロンドンつう、地球の反対側に行こうかつうはなしや、ねね」
「ご飯がおいしいなら、どこでもいい」


 ・・・しまった、これはまずい。


 少なくとも、この件ではアルトリアに反対されること受け合いだ。
 なにしろ、彼女の時代「雑」だった「それ」は、世界に認められる「妙」になってしまったのだから。
 はじめ、日本のカレーがイングランド海軍料理をまねたものだと聞いて心躍らせていた彼女であったが、いろいろと真実を知るにつれてガックリとうなだれてしまった。
 時を越えても変わらない、そんな呪いだと半泣きで。
 遠坂の|血の呪い(うっかり)みたいなもんや。
 とはいえ、食材を自分たちで手に入れて、そして自分たちで調理すればいいだけなのだけれども、いろいろと予算とかの壁もあって面倒この上もない話だったりもする。


 日本であれば、今現在の怪しげな収入もある。


 たとえば、「超盛り一時間以内」とか「@@コース一時間以内」とか。


 アルトリアと恋の場合、特急停車駅三駅以内の範囲なら黒字になると言うことで、各地を転戦しており、「金と赤の餓鬼姫」として都市伝説になりつつあるとか。
 まぁ、喰い荒らすだけなら出入り禁止になるんだろうけど、二人が食べている姿がかなりかわいいという評判で、賞金出費以上の宣伝効果になることから、今まで賞金者をやっていなかった飲食店でも賞金を始めたという話まででているのが恐ろしいところだ。
 で、明日あたりに来てもらえないかというアポイントメントまで来るのは既に異常だろう。
 休日のゴールデンタイムを確保するために入札制度まで始まっているのはどうかと思うで。


 そんなこんなで収入と食費軽減ができている日本だが、EUにそんな話があるとは聞いたことがない。


 無理か・・・?


 まぁ、逆に。
 時計台のお膝元だけに、冒険者よろしくの仕事にあふれていそうだけど。
 そうなると、逆に恐ろしいことになる。
 三国最強呂布、伝説の騎士王アルトリア。
 この二大戦力だけでオーバーキルだと言い切れる。
 加えてタマモまで乗る気となれば・・・。
 あかん、封印指定まっしぐらやな。


「・・・んー、ちょっと考えるわ」
「ん、恋はご主人様についてく」
「ねねもついていくでありますぞ!」


 まぁ、時間がないわけやないしな〜。

 

 

 

 

「イッセー、この程度の書類、あんたでもできるでしょ!?」
「いいえ、会長。このすべてに会長の承認が必要です」
「うそようそ! だって、いつもはイッセーがやってるじゃない!」
「一件二件ならまだしも、このすべては立場上出来ません」
「禅譲、そう、禅譲よ!!」
「ほほー、では、この書類にサインしてください」

 


・・・・・・・・

 


「・・・なによ、この書類連峰はぁ!?」
「禅譲に必要な書類です」
「ありえないわよ!!!」
「これが現実です」
「たすけてー、シロー、タダオー!!」
「ふふふ、彼らが来るなら好都合。雑事はたまっておりますゆえ」
「イッセー! あなた、もしかして、私を餌に、二人をこき使うつもりね!?」
「いえいえ、身を粉にして学園に尽くしていただける姉弟にはいつも感謝しておりますよ?」
「くぅ、その野望、聞き遂げたわ。ならば、私が出来ることは一つ!」
「・・・」

 

 


「しろー、タダオと一緒に生徒会室に来てぇ〜♪」

 

 

********************************

以上、なろうアップ分でした

2012/04/07 OTR移転版+小修正



(2,095文字)